
年配の方が高血圧だというのをよく耳にします。血圧が高くなるワケ、そして体にはどの様な影響があるでしょうか。
◆目次◆
1.高血圧とは
2.原因
3.症状
4.リスク
5.予防
6.まとめ
1. 高血圧とは
血圧とは、心臓から全身に送り出された血液が血管の壁を押すときの圧力のことです。
心臓が収縮し血管に最も強い圧力がかかっているときの値が、収縮期血圧(上の血圧)で、この時大動脈も膨らみ血液がたまります。一方心臓が拡張し血管にかかる圧力の値が、拡張期血圧(下の血圧)になります。この時は心臓から血液は出ませんが、膨らんでいた大動脈が元に戻り、その間もゆっくりと血液が先に送られます。
つまり、心臓が1回収縮し拡張するごとに血圧が生まれ、血液が体全体にスムーズに送られています。
高血圧は安静時の血圧が正常範囲を超えて高く維持されている状態を言います。
正常範囲とは血圧の収縮期血圧(上)が140mmHg以上もしくは、拡張期血圧(下)が90mmHg以上であれば高血圧になります。
また、自宅で測る家庭血圧の場合は、診察室よりも5mmHg低い基準が用いられます。
これは病院で図る際、緊張によって血圧が少し上がる場合があるからです。
運動や緊張などで一時的に高い場合は高血圧症には入りませんが、いつ測っても高い場合は高血圧症になります。
高血圧は日本人の生活習慣病の一つとされ、成人の2人に1人は高血圧です。
成人における血圧値の分類(mmHg)
| 診療室血圧 | 家庭血圧 | |||||
| 分類 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | 収縮期血圧 | 拡張期血圧 | ||
| 正常血圧 | 120未満 | かつ | 80未満 | 115未満 | かつ | 75未満 |
| 正常高値血圧 | 120~129 | かつ | 80未満 | 115~124 | かつ | 75未満 |
| 高値血圧 | 130~139 | かつ または |
80~89 | 125~134 | かつ または |
75~84 |
| Ⅰ度高血圧 | 140~159 | かつ または |
90~99 | 135~144 | かつ または |
85~89 |
| Ⅱ度高血圧 | 160~179 | かつ または |
100~109 | 145~159 | かつ または |
90~99 |
| Ⅲ度高血圧 | 180以上 | かつ または |
110以上 | 160以上 | かつ または |
100以上 |
| (孤立性) 収縮期高血圧 |
140以上 | かつ | 90以下 | 135以上 | かつ | 85以下 |
日本高血圧学会より
2.原因

加齢などで、動脈が硬くなりやすいため、収縮時の大動脈の膨らみが少なくなります。
そのため収縮時血圧は上がりやすく拡張期血圧は低下し、(孤立性)収縮期高血圧と呼ばれる状態になります。
また、高血圧には本態性高血圧症と二次性高血圧症がありその原因はそれぞれ違います。
◇本態性高血圧症
直接的な原因はなく、遺伝的体質や生活習慣(食塩の過剰摂取・肥満・飲酒・運動不足・ストレスなど)が複雑に組み合わさって起こると考えられています。高血圧症の約90%が本態性高血圧にあたります。
病院などで血圧のお薬(降圧剤)を処方され、血圧をコントロールします。
◇二次性高血圧
甲状腺や副腎・腎臓などの病気や薬剤の副作用など原因がはっきり判明しているものを言います。睡眠時無呼吸症候群でも二次性高血圧を合併することがあります。原因を治すことで血圧の正常化が期待できます。
急な発症・若年層の発症・高度の高血圧・降圧剤が効かない場合などは、二次性高血圧を疑ったほうが良いでしょう。
3. 症状

自覚症状があまりないため、健康診断や病院などで定期的に血圧を測ることをお勧めします。自覚症状(早朝の頭痛・夜の頻尿・呼吸困難・めまい・ふらつき・下肢冷感など)を認めるときは高血圧によって臓器に影響を及ぼしている可能性があります。早めに診察してもらいましょう。
4.リスク

高血圧をそのまま放置すると動脈硬化が進行して、脳卒中・心臓疾患・慢性腎臓病などをもたらす可能性があります。これらは運動障害・言語障害など後遺症が残ることもあり、ひどい場合死に至る場合があります。
5.予防

生活習慣(食塩の過剰摂取・肥満・飲酒・運動不足・ストレスなど)を改善しましょう。
◇減塩
食塩摂取量の目標値は成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満とされています。高血圧の人は1日6g未満が目標値になります。醤油や漬物などは特に塩分が多いです。ラーメンなど麺類の汁も塩分が多いので、残すようにしましょう。醤油やみそは減塩のものも販売しているのでそういったものも活用しましょう。
味が足りない場合は香辛料や香味野菜、お酢やケチャップなどを上手に活用しましょう。
◇体重管理
BMI【体重(kg)÷(身長(m)×身長(m))】25.0未満を目指しましょう。
急激に体重を落とすと体調不良やリバウンドの原因となりますので、時間をかけて減量することが大切です。
◇飲酒
アルコールの摂取量は純アルコール換算で、一日男性20~30ml以下、女性で10~20ml以下にしましょう。
アルコール20~30mlはおおよそ日本酒1合、ビール中瓶1本、焼酎飯盒、ウィスキー・ブランデーはダブル1杯、ワインは2杯とされています。
◇運動
毎日30分以上運動をしましょう。毎日無理な方は1週間に3時間運動をしましょう。
◇ストレス
ストレスはためないようにすることが大事です。
運動や散歩など自分に合った方法で発散しましょう。
6.まとめ

まず、自分の血圧を知ることが大切です。
血圧が高めの方は家でも測って、記録するといいでしょう。
若い人は血圧が少し高くても病院に行かない方も多いと思います。でも、大きな病気が隠れているかもしれませんので、すぐに病院に行くようにしましょう。
