お味噌を食べよう!

日本の調味料、味噌。
大豆を発酵して作るお味噌には栄養が豊富です。

◆目次◆

1.味噌

2.味噌の種類

3.味噌と健康

4.まとめ

1.味噌


味噌は、大豆や米、麦などの穀物に、塩と麹を加えて発酵させて作る発酵食品で、日本の伝統的な食品の1つです。
味噌の起源は、縄文時代の塩蔵食品から醤(ひしお)に端を発すると考えられています。また、701年(大宝元年)の「大宝令」の「大膳職」には、末醤や味醤、美蘇の字がみられ、末醤は、やがて味噌に変化したものと、934年頃の「倭名類聚抄」という辞書に記されているそうです。
現在味噌は、調味料として利用することが多いですが、江戸時代中頃以前は、食生活における主なたんぱく源として「おかず」として食されていたそうです。
また、味や色など地域によって異なり、津軽味噌、仙台味噌、越後味噌、信州味噌、関西白味噌、東海豆味噌、瀬戸内麦味噌、九州麦味噌など、日本全国で味噌の名産品が作られています。

2.味噌の種類


味噌の主な原料は大豆ですが、穀物や麹の違いで種類が豊富にあります。
みそ品質表示基準により「みそ」および「米みそ」「麦みそ」「豆みそ」「調合みそ」の定義が定められています。
分類
▽米みそ
米、大豆、塩を原料として作られます。白味噌も米味噌の一種です。
▽麦みそ
麦(大麦又ははだか麦)、大豆、塩を原料として作られます。主に中国、四国、九州地方を中心に生産されています。
▽豆みそ
大豆、塩を原料として作られます。主に中京地方を中心に生産されています。
▽調合みそ
米みそ、麦みそまたは豆みそを3種もしくは2種調合したもので、米こうじ、麦こうじ又は豆こうじを混合したものを使用した味噌です。
米みそ、麦みそ、豆みそ以外のものをいいます。

3.味噌と健康

「医者に金を払うよりも、みそ屋に払え」 -江戸時代のことわざ

1697年(元禄十年)に刊行された江戸時代の本草書(医学書)「本朝食鑑」には、味噌は食品として万能であると書かれていて、味噌汁は「医者殺し」とも言われていたそうです。
味噌は、「畑の肉」と呼ばれるたんぱく質が豊富な大豆を原料として作られていて、発酵することにより、旨味だけではなく、アミノ酸やビタミンB群、ビタミンEなど生成され、そのほか多くの酵素などの有用な成分が含まれます。
また、主原料である大豆のたんぱく質は非常に優れている半面、普通の加熱調理では消化吸収が悪いという難点があります。しかし、味噌として製造されると、大豆たんぱく質が酵素によって加水分解されて約60%が水分に溶け、約30%がアミノ酸になります。そのため、大豆そのものを食べるよりも、味噌で食べるほうが栄養素は消化吸収されやすくなります。
現在、味噌と健康についての研究は多角的に行われているそうで、その保健的機能性は以下の通りです。
▽ガンのリスクを下げる
▽生活習慣病のリスクを下げる
▽老化を防止
▽血圧低下作用をもつ物質がある
▽美白効果がある

〇味噌に含まれるリノレン酸エチルエステル
味噌汁の摂取頻度と胃ガン死亡率との関係における疫学調査において、味噌汁を毎日飲んでいる人とほとんど飲まない人を対象に調査したところ、味噌汁の摂取頻度が高くなるほど胃ガンの死亡率は低くなることが分かったそうです。さらに、味噌汁を毎日飲む人は胃ガンのほかに、全部位のガン、動脈硬化性心臓疾患、高血圧、胃・十二指腸潰瘍、肝硬変などの死亡率がそれぞれ低くなることも観察されています。この胃ガンなどのガンに関係する発癌性物質は変異原性物質(細胞に突然異変を起こさせる物質)ととても密接な関係にあります。現在の研究によると、味噌に含まれる脂溶性物質リノレン酸エチルエステルに高変異原性があることが認められています。
〇味噌の色素成分メラノイジン
味噌特有の茶色の色素成分であるメラノイジンには強い抗酸化作用があり、老化や免疫力の低下をもたらす活性酸素を抑える働きがあります(原料である大豆にも抗酸化物質サポニン、イソフラボンがあります)。またこのメラノイジンは放射能除去にも有効といわれています。
〇大豆レシチン
大豆レシチンは細胞を若々しく保つアンチエイジング成分です。コレステロールの吸収を抑制し、動脈硬化・脳梗塞・心筋梗塞などの予防に役立つと言われています。
〇サポニン
サポニンは脂質の酸化を抑えたり、脂質の代謝を促したりします。血流を改善し、コレステロール値を低下させ、高血圧や動脈硬化などの生活習慣病予防に効果的です。
〇リノール酸
リノール酸は血中コレステロールの上昇を抑えてくれます。味噌の中のリノール酸は発酵の過程で分解され、遊離リノール酸になります。遊離リノール酸はシミの元になるメラニン合成を抑制するため、シミ予防や美白効果も期待できます。
〇カルシウム
カルシウムは、ホルモンの分泌、筋肉の収縮と神経伝達に関与します。味噌は調味料の中ではカルシウムの含有量が比較的に多いと言われています。特に豆みそは100g中に150㎎のカルシウムが含まれています。
〇水溶性食物繊維
大豆は水溶性食物繊維を含み、腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えたり、食後の血糖値の上昇を抑えたりしてくれます。味噌は調味料の中で食物繊維の量も多いのです。

4.まとめ


味噌を上手にとるには、味噌汁にすることが簡単です。
味噌の食塩濃度は12%程度、味噌汁にすれば1%程度(味噌汁1杯約1.4g)ですから、1回の摂取量としては決して多い量ではありません。
近年、味噌の摂取で血圧が上昇することはないといわれています。それでも気になるようであれば、減塩味噌や出汁、野菜をいっぱい入れて作りましょう。

参考文献
・絵でわかる麹のひみつ 著:小泉武夫 講談社
・おもしろサイエンス 大豆の化学 監修:塚本知玄 著:五日市哲雄・久保田博南

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