のども老化します。
飲み込む力が弱くなると、誤嚥(食べたものが、食道ではなく気道に入ること)を起こしやすくなります。
◆目次◆
1.老化のサイン
2.鍛える
3.まとめ
1.老化のサイン
食事中に「ムセる」ことが多くなったあなた、飲み込み力が低下しているかもしれません。
「ムセ」は、のどの力が衰える“老化”のサインなのです。
飲み込み力が落ちてしまうと、誤嚥をしやすくなってしまいます。食べ物が気管や肺に入ってしまうのは、生命維持に関わる重大事です。そのため、のどの老化に早く気づくことが大切になってきます。
飲み込み力が落ちてくると、見た目にも明らかなサインが現れます。
それは「のど仏(甲状軟骨の喉頭隆起)」の位置が下がってくることです。※のど仏が目立たない人もいるため、分かりにくい場合もあります。
食べ物を飲み込む「嚥下反射」は重要な機能です。
食べ物を“ごっくん”と飲み込むとのど仏が上がり、食べ物は食道へ流れていきます。このとき、気道の入り口(声門)は、フタ(喉頭蓋)で閉じられます。食べ物が肺に入らないようにするためです。
こののど仏を上下させる筋肉(咽頭挙上筋群)が加齢で衰えると、のど仏が下がっていき、反射神経も落ちてしまいます。そのため、飲み込む際に、タイミングよく気道の入り口のフタが上手く閉まらなくなり誤飲が起きやすくなります。
| 飲み込み力チェック | |
| □ | 食事中、ムセたり、咳き込んだりすることが多くなった |
| □ | 自分の唾液を誤嚥しそうになって、咳き込むことがある |
| □ | 飲み物を上を向いてごくごくと飲むと、ムセることがある |
| □ | 薬やサプリメントなど、大きめの錠剤を飲みにくく感じるようになった |
| □ | 食後に、声が「ガラガラ声」になることがある |
| □ | しょっちゅう咳払いをしている |
| □ | 痰がからまることが多い |
| □ | 食事中や食後にのどがゴロゴロすることがある |
| □ | 鏡を見たときに、のど仏の位置が「首の半分より下」に来ている |
| □ | 夜、咳で眠れなかったり、咳き込んで目覚めたりすることがある |
| □ | 以前よりも食事時間が長くなった気がする |
| □ | 以前よりも「声が小さくなった」と言われる |
| □ | 最近、体力が落ちてきたと感じる |
| □ | この頃、歩くスピードが遅くなったように感じる |
| □ | 最近、ちょっと体を動かしただけで、すぐに息切れするようになった |
| □ | 呼吸が浅いほうだ |
| □ | 知らず知らず口呼吸している |
| □ | 運動らしい運動は、まったくしていない |
| □ | いつも必要がなければ歩かない。 あるいは、ウォーキングや散歩をしようという気持ちがまったくない |
| □ | カラオケは嫌いだ |
| □ | おしゃべりをするのは好きではない。 誰かと会っていても、いつも口数少なく、寡黙にしているほうだ |
2.鍛える
さて、飲み込み力を鍛えるには、
①嚥下――食べ物を飲み込む
②呼吸――酸素を取り入れて二酸化炭素を排出
③発声――声を出す
のどを使う3大機能を総合的に向上させていくことが大切です。
①嚥下
飲み込む時に「意識」するかどうかで大きな差が。
私たちのカラダは、飲み物や食べ物を「飲み込もう」と意識しなくても、嚥下されるシステムになっています。しかし、無意識下の行動はミスも起こります。何気なく飲んだものや食べたものが気管に入りそうになり、ムセてしまったことがあるのではないでしょうか。
また、嚥下機能が落ちているのにも関わらず、いつも通り無意識に飲み込んでいると誤嚥をしやすくなってしまうこともあります。
食べ物や飲み物を飲み込む際は、普段からなるべく「意識するクセ」をつけましょう。
②呼吸
食べ物や飲み物を飲み込んだ後は、息を吐くのが基本。
食べ物を飲み込む際、ヒトは息を止めていますが、飲み込んだ直後は、息を吐きます。これは、自然と誤嚥を防いでいる動作なのです。
ところが、呼吸が浅い人や鼻づまりの人、呼吸回数が多い人(1分間に20回以上呼吸する)などの場合、飲み込んだ直後に息を吸ってしまうことが多く、その呼吸のクセによって誤嚥が引き起こされているケースがあります。
③発声
しっかり声を出す人は飲み込み力も高く、声がかすれている人は誤嚥に近づいている。
大きな声でしゃべったり、歌ったり、笑っている人は、のど仏がさかんに上下しています。これは、のど仏の喉頭挙上筋群が刺激され鍛えられている証拠です。
普段からしっかり声を出す習慣をつけるために、「カラオケ」「おしゃべり」「笑う」を実践してみてはどうでしょうか。
カラオケ――しっかり声を出して歌うことで、のど仏がさかんに上下し、喉頭挙上筋群が鍛えられることに繋がります。
おしゃべり――話すことが好きな人と、口数が少なく話をしない人とでは、のどの使われ方にかなり大きな差がある為、日ごろからよくおしゃべりをする人はのどの筋肉をキープできるそうです。
笑う――笑うたびにのど仏が上下するため、筋力をつける効果も期待できます。
のどの筋力をつけるためにも、普段から楽しく会話を楽しみましょう。
3.まとめ
急に咳き込むことがあります。地下鉄の中でスマホをいじっている時とか、本を読んでいる時とか、普通に過ごしているだけなのですが、これも、のどの筋肉が衰えている証拠なのでしょうか。
<参考文献>
肺炎がいやなら、のどを鍛えなさい 著:気管食道科 専門医 西山耕一郎
