
私たち日本人は海に囲まれて生活しております。その為、古代より貝や魚など海産物を食べて生活してきました。
昔から海の恩恵を受けている日本人。今密かなブームとなっている“カイソウ”について概観した上で、話題の成分フコンダインを豊富に含む“アカモク”について調べて見たいと思います。
◆目次◆
1.海藻と海草
2.海藻の役割
3.海藻類の分類
4.海藻の栄養
5.海藻の効能
6.スーパー海藻“アカモク”!?
7.まとめ
1.海藻と海草

知っていましたか?カイソウには2通りの表記があるということを。それが「海藻」と「海草」です。
「海藻」は海の藻と書くとおり、海に生える藻の総称です。海藻は胞子によって繁殖し、根・茎・葉が分かれていないため、海藻と海草を見分ける際には、根が有るか無いかを見ると分かりやすいそうです。コンブ・ヒジキ・モズク・ワカメ・アオクサノリ・テングサ・アオサ・アオノリなど。
「海草」は海の草と書くとおり、海に生える種子植物です。海藻と区別するため、“うみくさ”とも呼ばれています。海草は陸上植物と同じで、根・茎・葉が分かれており、花を咲かせ種子によって繁殖します。アマモ・スガモ・ウミヒルモなど。「モ(藻)」と呼ばれていますが海草なのです。
私たちが普段食べているものは「海藻」のほうで、「海草」を食用にすることはほとんどないそうです。そこで今回は、「海藻」の方に焦点を当てていきたいと思います。
2.海藻の役割
海藻は陸上の植物と同じように、太陽の光によって光合成を行っています。光合成により、海藻は生長しますが、海が濁り太陽光が届かなくなると、光合成ができなくなり海藻は生きていくことができなくなります。
海藻が増えていくと、水の汚れの原因となる窒素やリンを多く含んだ水が流れてきても、海藻が吸収し海水を綺麗にしてくれます。また、海藻は多くの生き物のエサとなり、豊かな海へとなっていくのです。
3.海藻の分類
海藻は、大きく分けて3種類となります。太陽光の影響を受けて、もっとも浅瀬に分布しているものは緑色、水深が深くなるにつれて褐色・紅色と3色に変化します。
〇緑藻類…鮮やかな緑色をしています。アオサやアオノリの原料でもある「ヒトエグサ」などが、代表的です。カリウムやマグネシウムなどのミネラルが豊富です。
〇褐藻類…茶色がかった緑色をしている、褐色の海藻たちです。コンブやワカメ、ヒジキなどが代表です。アルギン酸やフコイダン、ビタミンやミネラルなどを豊富に含みます。
〇紅藻類…赤っぽい色をしているのが特徴です。アマノリやテングサなどが代表です。アマノリはビタミンAやビタミンB・ビタミンC、テングサには食物繊維が多く含まれています。
4.海藻の栄養

海藻には、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養を豊富に含んでいます。しかも、低カロリー食材なのでダイエットに向いています。
〇ビタミン(海苔・昆布・ワカメ・ヒジキなど)
βカロテン・ビタミンA…βカロテンには抗酸化作用があります。活性酸素を分解することで、生活習慣病などを予防する効果が期待できます。また、βカロテンは体内で必要量に応じてビタミンAに変換します。ビタミンAは免疫力を高めたりする効果があります。
ビタミンC…美容に良いとされています。コラーゲンの生成やメラニンを抑制したりと、美肌を保つのに効果的です。
ビタミンK…出血を止める効果があり、止血のビタミンとも呼ばれています。また、カルシウムを骨に沈着させるのに必要な成分を活性化させる働きもあります。
〇カルシウム(ヒジキ・ワカメ・昆布など)
歯や骨を丈夫にする成分です。骨粗鬆症の予防などには欠かせません。血液や細胞内に存在し、筋肉の収縮や神経伝達、ホルモン分泌などを正常に保つ働きをしています。
〇食物繊維(テングサ・ヒジキ・海苔・ワカメ・昆布など)
フコイダン…水溶性食物繊維。ワカメや昆布などの海藻類に含まれる、天然のヌメリ成分です。フコイダンの主な効能は、免疫細胞を活性化させることで、免疫力を高める。アレルギー症状を和らげる。ピロリ菌の除菌。肝細胞を再生する細胞の生産を促し、肝機能を改善する。
アルギン酸…フコイダンと同じく、ヌメリ成分で、多糖類の一種です。主な効能は、血圧を下げる。コレステロール値を下げる。動脈硬化予防。腸内環境を整える。胆石を予防する。有害物質の除去。
5.海藻の効能
海藻を食べることによって得られる効能とはどんなものでしょうか。
〇アレルギー症状を和らげる
フコイダンには、花粉症などのアレルギー症状を和らげる効果があると言われています。アレルギー症状は、免疫バランスなどの乱れが原因で、抗体(IGE抗体)が過剰に作られることで起こります。フコイダンには、このIGE抗体が過剰に作られるのを抑える働きがあると言われています。
〇生活習慣病予防
糖尿病・高血圧・コレステロール・中性脂肪などの生活習慣病を予防する働きがあります。
フコイダンやアルギン酸などの水溶性食物繊維には、糖質の吸収を緩やかにし、アルギン酸には、高血圧の原因となるナトリウムを排出する働きがあり、フコイダンには、血中のコレステロールや中性脂肪を減少させる働きがあります。
〇骨をじょうぶにする
ミネラル豊富な海藻類のなかでも、カルシウムは特に多く含まれるミネラルです。骨の成長や骨粗鬆症予防などに効果的です。また、海藻類にはカルシウムの骨への沈着を助けるビタミンKも豊富に含まれていて、一石二鳥の食べ物です。
6.スーパー海藻“アカモク”
スーパー海藻としてメディア等で取り上げられているアカモク。海藻類の中でも特に豊富な栄養素が含まれているため、スーパーフードとして注目が集まってきているそうです。
クセのない味でどんな料理にも合わせやすい手軽さと、シャキシャキとネバネバの両方の食感が楽しめ、さらに花粉症改善やダイエット効果が期待できると注目度が高いのも納得ですね。
6-1 アカモクとは
アカモクは昆布やワカメ・ヒジキなどと同じ仲間の海藻です。日本全国の沿岸の主に浅瀬に生息しており、大きいものでは5~10メートルになるものもあるそうです。実はこのアカモク、日本海側と太平洋側とでは扱いが違いました。東北地方などの日本海側は、冬が厳しく、強風と荒波で海藻類が育ちにくい環境です。その為、強い生命力で育つアカモクは食用海藻として昔から珍重されてきました。しかし、海藻類が豊富な太平洋側では、網や船のスクリューに絡みついたりと邪魔者扱いされ、食用ではなく肥料などに使われる程度でした。
6-2 アカモクの栄養
アカモクには、カルシウム・マグネシウム・鉄などのミネラル類や、フコイダン・フコキサンチン・ポリフェノール・ビタミンKなど、豊富な栄養素を含んでいます。しかも同じ海藻類のワカメや昆布よりも栄養素の含有量は多いそうです。

6-3 アカモクの効果
〇花粉症改善効果
アカモクに含まれるフコイダンは、花粉症改善効果が期待できるという研究が進められています。食物繊維の一種であるフコイダン。その正体はネバネバした粘り気です。アカモクは、他の海藻類と比べてフコイダンの含有量が多く(なんとモズクの2倍)、とても強い粘り気があります。
花粉症改善効果を期待するためのアカモク摂取量は、1日に0.3g。小皿に1杯分くらいです。毎日継続して摂取することが大切です。
〇ダイエット効果
アカモクに含まれるフコキサンチン(カロテノイドの一種)という成分は、ダイエット効果が期待できるとされています。フコキサンチンは、脂肪を燃焼させる褐色脂肪細胞の働きを高め、代謝をアップさせてくれるそうです。このフコキサンチンをもっとも多く含む海藻類がアカモクといわれています。
ダイエット効果を得るためのアカモク摂取量は、1日に10g。大皿に1杯程度です。フコキサンチンは体内に蓄積することができません。摂取後1日で消失してしまうそうです。ダイエット効果を持続させるためには、毎日継続して摂取したほうが期待できるかもしれません。
7.まとめ

私は毎日お味噌汁を食べます。お味噌汁の具材として手軽に食べれる乾燥ワカメは特に重宝しています。
普段何気なく食べている海藻。今回調べてみて、こんな栄養があったんだと改めて発見することができました。また、今注目の“アカモク”。痩せるかもしれないと、お味噌汁に入れて食しております。皆様もスーパーなどで見かける機会がありましたら、手に取ってみたらいかがでしょうか。
