
千葉ロッテの澤村選手、阪神の藤浪選手、良い投手なのに突然フォアボールを連発して自滅してしまう。
どうやらイップスという症状に苦しんでいるそうです。
最近たまに耳にしますが、「イップス」とはいったいどのような症状なのでしょうか。
◆目次◆
1.イップスとは
2.イップスの原因
3.イップスのメカニズム
4.イップスを乗り越えるには
5.まとめ
1.イップスとは
イップス(yips)は、
「これまでできていた運動動作が心理的原因でできなくなる障害。もとはゴルフのパットが急に乱れることを指したが、現在は他のスポーツにもいう(広辞苑)。」
「無意識な筋活動の乱れで、ゴルファーに見られ、パッティング中に腕がけいれんするのが特徴で処置が非常に困難である(オックスフォード医科学事典)。」
とされ、さまざまな原因や症状があります。
スポーツ選手に限らず、演奏家や医師、美容師、職人などあらゆる人に起こりうる症状のようです。
2.イップスの原因
イップスの原因はさまざまですが、主に①技術の問題や不足から起こるもの②心(不安)から起こるもの③怪我をきっかけに起こるものがあります。
①は本来の原因ではないですが、間違った方法による反復練習などがイップスの原因となり得る。練習熱心な人ほど発症しやすい(努力逆転の法則)。
②過去の失敗や、家族・チームメイト・指導者などの期待、また失敗するのではという不安(予期不安)など、さまざまな不安がイップス発症の根幹と考えられている。
③怪我をした箇所をかばって不自然な動作を繰り返していくうちに、その動作が潜在意識の中に入って習慣化、怪我が治っても本来の動きが戻らない。
3.イップスのメカニズム
イップスのメカニズムは、脳の働きと深い関わりがあると考えられています。
大脳の領域は意識(顕在意識)が95%を占め、一方、小脳は無意識(潜在意識)が95%を占めています。
意識して動作を繰り返すと小脳にその情報が蓄積されていきます。
ある動作を行う場合、指令は大脳から発せられ、運動脳と小脳に伝わり、脊椎(せきつい)を経由して身体に届きます。
この時、小脳は動作をモニタリングしていてズレなどがあれば調整をして、大脳や脊椎にその情報をフィードバックします。
イップスでは、何らかの外的要素が小脳に入りこみ、小脳の調整機能に狂いが生じて身体が意識と違う動きをしてしまうと考えられています。
4.イップスを乗り越えるには
イップスの原因や症状はさまざまでその乗り越え方も千差万別です。
先ずはイップスである自分を受け入れ、原因を自分自身で理解することが乗り越えるための出発点となります。
イップスを乗り越えるため、ならないために、以下のような点を意識すると良いそうです。
▽ポジティブに考える:例えば、ピッチャーなら「フォアボールを出してはいけない」→「(ヒットを打たれるよりも)ファオボールならいいや」
▽リラックスする:イップスの人は呼吸がうまくないできない人が多いそうです。意識してゆっくり呼吸すると横隔膜が刺激されて副交感神経のスイッチが入りリラックスできます
▽喜怒哀楽はなるべく表に出す
▽相手でなく自分が変わる:対人関係を改善することは難しいですが、相手を変えるよりも自分を変える方がはるかに楽な場合が多いと思います。
▽疲れたらとにかく休む
5.まとめ
先日、澤村投手の試合をテレビで見る機会がありました。ソフトバンクの柳田選手を三振に打ち取った瞬間はおもわず「おー!」と声が出でてしまいました。
イップスは原因がさまざまでやっかいな症状です。苦しんでいる人が少しでも救われると良いと思います。
<参考資料>
イップスの乗り越え方 河野昭典 BABジャパン 2020年
<参考コラム>
ゆっくり呼吸してみよう!
