食塩の取り過ぎや過度の飲酒が血圧を上げる一方で、カリウムは血圧を下げる、または上げない方向に働いてくれるとてもありがたい存在です。
個別の栄養素を意識して摂ることは少し難しいと思いますがカリウムはどうでしょう。
◆目次◆
1.カリウムについて
2.主な食品からのカリウム摂取量
3.カリウムを摂るには注意が必要
4.まとめ浴
1.カリウムについて
カリウムは、ナトリウムとともに体内の水分量を調節しています。
心臓機能や筋肉の調整などの働きをしてナトリウムが過剰になると排泄を促進する作用があります。
体内では細胞の浸透圧の維持・体液のpH調整・血圧上昇の抑制・筋肉の収縮、弛緩などに関わっています。
動物や植物は細胞からできていて、細胞のなかの細胞内液の主成分はカリウムです。
このため、どんな食品にもまんべんなく含まれ不足することはほとんどないと考えられています。
但し、不足すると血圧が高くなりやすくなり、筋肉にエネルギーが補給されず、筋力の低下や不整脈を起こしやすくなります。
摂り過ぎても排泄されますが、腎機能が低下して排泄がうまくいかないと、胃腸障害や不整脈など高カリウム血症になることもあります。
2.主な食品からのカリウム摂取量

| カリウム摂取量 | 食品100g当り摂取量 | 食品100㎉当り摂取量 | |
| 野菜 | 597mg | 203mg | 807mg |
| 肉類 | 235mg | 225mg | 103mg |
| 乳類 | 187mg | 145mg | 182mg |
| 果実類 | 183mg | 189mg | 300mg |
| 嗜好飲料 | 175mg | 28mg | 225mg |
| 魚介類 | 169mg | 259mg | 167mg |
| 穀類 | 167mg | 40mg | 22mg |
| 芋類 | 158mg | 310mg | 406mg |
| 調味料 | 150mg | 247mg | 137mg |
| 豆類 | 149mg | 238mg | 210mg |
カリウムはどんな食品からも摂取できますが、国民健康・栄養調査によるとその多くを野菜(きのこ類、海藻類を含む)から摂られています。
食品100g当りでは、芋類、魚介類、豆類、肉類、野菜、果実類の順番(調味料除く)になり、食品100㎉当りでは、野菜類が圧倒的で、以下、芋類、果実類となります。
エネルギーをとりすぎずカリウムを摂るにはやっぱり野菜が良いです。
3.カリウムを摂るには注意が必要
日本はイタリアやフィンランドの人たちと並んで野菜をたくさん食べる国で1日あたり400g以上の野菜を食べています。
ところがカリウム摂取量になるととたんに順位が落ちてしまいます。
カリウムは水溶性で、水にひたしたりゆでたりするととけだしてしまうので、思ったよりも摂れていないようです。
西洋料理のトマトソースやラタトゥイユなどではゆで汁をそのまま食べるので地中海地域のカリウム摂取量は多めです。
主食であるお米のカリウム含有量は他の食品と比べるとそれほど多くないのですが、ぬかをとるとカリウムの量は半減し精白米にすると7割減となってしまいます。
私たちの食習慣がカリウムを摂り難くしている面もありそうです。
4.まとめ
減塩と並んでカリウムの摂取はとても大切です。
とりあえず野菜をたくさん、できるだけ生で摂るようにしたいと思います。
<参考資料>
栄養データはこう読む! 佐々木敏 女子栄養大学出版部 2020年(第2版)
<関連コラム>
・体の構成成分。無機質化合物ミネラル
・食塩の取り過ぎに注意しよう
