納豆やオクラ、昆布など、ネバネバする=糸を引く食べ物が多々あります。
ネバネバの正体・栄養を調査しました。
◆目次◆
1.ネバネバの正体
2.ネバネバ納豆
3.ネバネバ食品
4.まとめ
1.ネバネバの正体

納豆やオクラ、山芋、昆布などの独特の粘りと食感があるネバネバ食品。
このネバネバには、免疫強化など健康に役立つ成分が入っているそうです。
野菜やキノコなどのネバネバは、おもにムチンとペクチンという成分でできています。
胃腸を保護するほか、たんぱく質の分解、整腸作用があります。
また、ネバネバ成分は保水性に優れていて、肌の老化対策に役立ちます。
わかめや昆布など海藻のネバネバ(ヌメヌメ)成分は、主にアルギン酸です。
胃の粘膜を保護したり、消化を助けたりしてくれる効果があります。
△ムチン
粘液性物質で、ムコ多糖たんぱく質と糖たんぱく質の混合物で、体内で分泌する粘液(唾液・胃液・胃腸の粘液・涙など)にもムチンが含まれています。
胃や腸などの消化器官や目や鼻・喉の粘膜を保護し、肝臓や腎臓の機能を高めるといわれています。
また、たんぱく質の分解を促進する酵素も含まれているため、たんぱく質の消化吸収を助けてくれる効果もあります。
△ペクチン
植物に含まれる水溶性の食物繊維のひとつです。
果物に多く、酸や砂糖とともに加熱するとゼリー状に固まるため、増粘安定剤として食品添加物に使われています。
ペクチンは腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整えてくれるため、便秘や下痢予防にも効果が期待できます。また、コレステロールや糖類の吸収を抑える作用があります。
△アルギン酸
海藻に多い栄養素アルギン酸は、食物繊維の一種です。
胃腸の調子を整えてくれる働きがあるほか、体内のナトリウムを排出してくれるため、血圧やコレステロールの上昇を抑える働きをします。
2.ネバネバ納豆
ネバネバ食品の代表ともいえる納豆は、蒸した大豆に納豆菌を加えてつくられる発酵食品です。
納豆をかき混ぜると出てくるネバネバは、ポリグルタミン酸という主成分が含まれています。ポリグルタミン酸は、納豆菌がたんぱく質を分解するときにできるグルタミン酸(アミノ酸のひとつ。うま味成分)が長く鎖のように繋がったものでネバネバしています。さらに糖分から分解されてできたフラクタンという成分が、ポリグルタミン酸を糸のように束ねて食物繊維にしています。※このフラクタンには、ネバネバを安定させる働きがあります。
納豆は大豆蛋白が豊富であり、各種のアミノ酸、ビタミンKを含有し食物繊維も多いため、整腸作用など腸内にとって有効な働きをします。納豆菌はプロバイオティクスという成分を含み、腸内の悪玉菌に対して抗菌作用があるとされています。
また、納豆菌が大豆を分解して生産した酵素ナットウキナーゼは、納豆のみで生成され、血液中の血栓をできにくくする血栓溶解作用や、アルツハイマーにかかわる有害なアミロイドフィブリルという繊維の分解活性を有するという報告がされているようです。
3.ネバネバ食品
ネバネバ食品が疲労回復や滋養強壮に効くのは、胃を保護するムチンやエネルギー代謝を促すビタミンB1などのB群が多いためです。
主なネバネバ食品
〇モロヘイヤ

栄養価の高さを誇るモロヘイヤは、原産地エジプトで5000年前から食べられていた「王様の野菜」と呼ばれる緑黄色野菜です。
ムチンやマンナンが豊富で、これらは血糖値の上昇を抑えたり、胃を保護することで胃炎など胃のトラブルにも効果的です。また、β-カロテンの含有量が100gあたり10,000㎍と、野菜のなかでトップクラスです。β-カロテンには抗酸化作用があり、老化の原因となる活性酸素から体を守る作用があります。
そのほか、カルシウム、ビタミンB群、ビタミンC、ビタミンEなども豊富です。
〇つるむらさき
モロヘイヤに似たネバネバがあり、葉や茎を食します。ビタミンA、ビタミンC、カルシウム、カリウム、マグネシウム、鉄などのビタミンやミネラルが豊富です。
〇オクラ

胃や腸を整えるムチンやペクチンのほか、カリウムを多く含むため、むくみや高血圧に効果が期待できます。
〇長芋(ながいも)

長芋には消化酵素のアミラーゼなどが含まれており、粘り成分のムチンが胃腸を助ける働きをします。また、ディオスコリンという成分には、一部のインフルエンザウイルスの活性を抑えることが期待されているそうです。
〇自然薯(じねんじょ)
ムチン、アミラーゼ、アルギニン、アミノ酸、サポニンなど豊富な栄養素を含み、滋養強壮や疲労回復、免疫力を高めるなど食用や薬用に利用される植物です。(長芋とは同族別種になり、風味も異なります)
自然薯には特有の成分であるディオスゲニンが含まれていて、若さの維持やホルモンバランスに関係しているDHEAを増やす役割があるということが分かってきたようです。
※DHEA(Dehydroepiandrosterone-デヒドロエピアンドロステロン-)とは男性ホルモンの一種で脳内の神経細胞の情報伝達に関与し、ドーパミンを適切な量に戻したり、ホルモンの分泌を促進させる効果があるとされています。
〇里芋(さといも)
低カロリーで食物繊維も豊富な里芋は、ムチン、マンナン、ガラクタンなどの成分が含まれています。
里芋のぬめり成分であるガラクタンには免疫力を高める作用があるとされています。
〇レンコン

約80%が水分ですが、ムチン、カリウム、ビタミンC、カルシウム、銅、食物繊維などが豊富です。
〇なめこ
なめこはキノコの一種で、ムチンやペクチンのほか、β-グルカン、ナイアシン、カリウム、食物繊維などといった栄養素が豊富です。
〇わかめ・こんぶ・めかぶなどの海藻

海藻特有の水溶性食物繊維、アルギン酸やフコイダン、ビタミン、ミネラルを豊富に含み、低カロリー食材なのでダイエットに向いています。
4.まとめ
ネバネバには健康に良い成分が含まれていました。
<参考文献>
あたらしい栄養学 高橋書店 監修:吉田企世子、松田早苗
おもしろサイエンス 大豆の科学 日刊工業新聞社 監修:塚本知玄 著:五日市哲雄、久保田博南
