空気が乾く季節がやってきました。
家庭や職場、色々な場所で加湿器を使う機会が増えていますが、種類も豊富でどれを選べばいいか、ウイルスはどの程度の湿度で防げるのか、調べてみました。
◆目次◆
1.加湿器
2.湿度
3.湿度とウイルス
4.まとめ
1.加湿器

室内の加湿のために使う空気調和設備のことです。
暖房がきいた室内は湿度が20~30%に低下し、想像以上に空気が乾燥しています。
空気が乾燥すると、喉や鼻の粘膜も乾燥し、ウイルス等を排除する働きが弱まってしまいます。そのため、加湿器等で室内の湿度を適度(40~60%)に保持することが予防にも繋がります。
加湿器の種類
◇加熱(スチーム)式
ストーブの上にやかんを置いているイメージ。
タンク内の水を加熱して蒸気を作り加湿します。
メリット・・・水を沸騰させるので衛生的。暖かく保湿効果が高い。
デメリット・・・消費電力が高め。吹き出し口が熱くなる機種もあるため注意が必要。
◆超音波式
水に超音波の振動を与えることで、霧状(ミスト)にして空気中に噴霧して加湿します。運転を始めてすぐに加湿できるが、加熱式よりも加湿は弱く、気化式より加湿は強い。
メリット・・・水が熱くならない。音が静か。消費電力が低い。
デメリット・・・噴霧時、ミネラル分も飛ぶため白い粉が付着しやすい。水を加熱しないため、雑菌が溜まりやすい。こまめな手入れが必須。気化式や加熱式にくらべると水の粒が大きいため、壁などが濡れやすい。
◇気化式
水を含んだフィルターにファンで風をあてて加湿します。
メリット・・・水が熱くならない。消費電力が低い。
デメリット・・・急速な加湿には不向き。加湿フィルターなどの手入れが定期的に必要。ファンの音が気になる場合もある。
◆ハイブリット式(加熱気化式/加熱超音波式)
ハイブリット式加湿器は大きく分けて2種類あります。
〇加熱式+気化式タイプ
水を含んだフィルターにヒーターであたためた風をあてて加湿します。
メリット・・・加湿のスピードが早い。蒸気が出ないため安心。
デメリット・・・本体価格が高め。フィルターの定期的な手入れが必要。
〇加熱式+超音波式タイプ
タンクの水をヒーターであたためてから超音波で霧状にし加湿します。
メリット・・・音が静か。加熱気化式に比べると消費電力は低い。
デメリット・・・本体価格が高め。窓や壁などに水滴がつきやすい。定期的な手入れが必要。
2.湿度

空気中に含まれる水の量を、比率で表した数値で、空気のしめり具合を表します。
相対湿度と絶対湿度の2種類があり、通常は相対湿度のほうを湿度として使用しています。
〇相対湿度(単位:%)
メリットその時の温度の空気が含められる水蒸気量(飽和水蒸気量)の上限に対して、どれくらい水蒸気量が含まれているかを示すもの。
〇絶対湿度(単位:g/m3)
メリット1kgの空気中に含まれる水蒸気量(水蒸気の質量)を示すもの。
空気の温度によって、空気の中に含むことのできる水分量は変わります。空気は温度が低いほど少ない水蒸気量しか含めず、温度が上がると含める水蒸気量が増えます。
温度10℃・湿度50%の場合と、温度20℃・湿度50%の場合では、湿度の数値は50%と同じですが、実際に空気中に含まれている水蒸気量は温度20℃のほうが多くなります。夏は空気の温度が高いため、空気そのものに含まれる水分量が多くなり、湿度が高いと感じるようになります。
そのため、体感温度などの感覚的な温度にも湿度の大小が影響し、一般的に、湿度が高いほど暖かく、湿度が低いと寒く感じられます。
3.湿度とウイルス

湿度は高くても低くても、リスクがあります。
湿度40%以下になると乾燥のしすぎで、ウイルスが活発になり、湿度60%以上では湿度が上がるほど、カビやダニが発生しやすくなり、アレルギーを発症したりします。
特に、インフルエンザウイルスは、乾燥していると生存率が高くなり、感染しやすくなるといわれています。
〇スーパーコンピューター「富岳」を使い予測したウイルス飛沫飛散
新型コロナウイルスの感染予防に対し、室内の加湿や換気が一定の効果があることが、理化学研究所が運用するスーパーコンピューター「富岳」によるシミュレーションで分かりました。
・湿度が90%の室内で咳をした場合、小さな飛沫は前方に飛び、大きな飛沫は机に落ちる量が多く残る。
・湿度が30%の場合、小さな飛沫は湿度90%の時よりも約3倍近くの量が前方に飛び、机に落ちた大きな飛沫も小さな飛沫に変わって空気中に舞う。
このように、室内の空気が乾燥していると、飛沫が急速に乾いてエアロゾルになる量が増えることが判明しました。
理化学研究所では、加湿器などを使い湿度を上げて、空気中に飛散する飛沫の量を減らすというのが対策のひとつとして重要と指摘しました。
ただし、高湿度の環境ではエアロゾルが減る分、机などに落ちる飛沫が増え、落ちた場所を通した接触感染リスクは高まります。手が触れるところをアルコールで拭いたり、手洗いをしたりといった対策を併用することが肝要だとしています。
=2020.10.13 神戸市中央区の理化学研究所計算科学研究センター=
4.まとめ

いろいろなタイプの加湿器がありました。自分にあった加湿器を選び、風邪などの感染予防に役立てましょう。
