
冬は乾燥の季節。お肌の乾燥も気になる季節ですよね。お肌が乾燥する原因や症状は様々ですが、なかでも、お肌の乾燥にともなうかゆみは、ストレスになっている人も多いのではないでしょうか。
本コラムでは、乾燥肌とかゆみに焦点を絞って、その原因と対策を調べてみました。
始めに、かゆみの原因や症状は、軽微なものから重大な疾患までさまざまです。気になる症状がある場合、専門医に相談する事をお奨めします。
◆目次◆
1.乾燥肌とかゆみの深い関係
2.かゆみのメカニズム
3.乾燥肌対策
4.まとめ
1.乾燥肌とかゆみの深い関係
乾燥肌とかゆみは、切っても切れない深い関係にあります。
ここで乾燥肌を、加齢やストレス、紫外線など内的・外的要因によって、お肌が本来持つ潤いを保つ力や、適度な油分までも減少してしまった状態のお肌と定義します。
乾燥肌では、角質層のきめが粗く表面がざらついたり、角質層の間を満たすセラミドなど天然保湿成分(NMF)が足りなかったり、皮脂膜が適切に形成されていなかったりするため、外部からの刺激や異物の影響をより受けやすくなってしまいます。更に、乾燥肌になると神経が表皮まで伸びて外部の刺激を受けやすくなるため、かゆみもより感じやすくなってしまいます。
このように、乾燥肌とかゆみは深い関係にあり、その原因も単純ではありません。かゆみを一時的に抑えるだけでなく、お肌が持つ本来のチカラを引き出すことや、保湿力や油分を補うため、より自分に合ったスキンケアを探すなど、じっくりと自分のお肌と向き合うことが大切と言えるでしょう。
それでは、そもそもかゆみとはどのようなものなのでしょうか。かゆみのメカニズムについて考察していきます。
2.かゆみのメカニズム

かゆみは、一昔前までは、弱い痛みの一つと考えられる事が多かったようです。最近では、かゆみと痛みは別の感覚であることが明らかになってきています。痛みが、体の不調などを知らせる重要な感覚であると同じように、かゆみもまた、異物などを取り除けと体が伝えるサインと考えられるようになってきました。
2-1かくことは気持ち良い
かゆいところをかくと気持ち良いですね。かくという感覚を、脳の働きでみると、ギャンブルで儲かったときや、褒められて気分が高揚しているときと同じ感覚だそうです。気持ちが良いわけですね。ところがこの気持ち良さが落とし穴となります。
2-2かくことは悪循環
かくことは、ギャンブルで儲けるくらい気分の良い感覚なので、お酒やたばこに依存するように、クセになってしまうことが多く、かゆくもないのにかいてしまうようになります。
かくことによって、皮膚の細胞(マスト細胞)が刺激され、ヒスタミンというホルモンが放出されます。ヒスタミンは、強いかゆみを誘発しますので、さらにかゆくなるわけです。
このため、さらにかき続けてとうとう皮膚を傷つけてしまいます。傷ついた皮膚でおこる炎症などがさらにかゆみを誘発します。こうして、かくことの悪循環は止まらなくなります。
2-3かゆみは伝染する?
誰かがかゆいところをかいていると、自分もかゆくなることがありませんか。これは脳がかゆいと感じてしまうことが原因だそうです。かゆみは伝染するようです。やっかいですね。
ここまで、乾燥肌とかゆみの関係、かゆみのメカニズムについて考察してきました。乾燥肌の改善が、(乾燥肌に起因する)お肌のかゆみの減少に結びつくことは、期待できそうです。そこで、最後に乾燥肌対策について考察していきたいと思います。
3.乾燥肌対策

3-1加齢によるお肌の変化とその対策
ターンオーバーの周期が長くなるなど、加齢に伴うお肌の変化は避けられません。一般的に、水分たっぷりで適度な適切な皮脂膜が形成されているお肌は、皮脂が多すぎになり(思春期のニキビなど)、水分は少なめで皮脂は多めになり(大人のニキビなど)、やがて水分も皮脂も少ない乾燥肌へと変化していきます。このため、その時々のお肌の状況に応じたケアが大切になってきます。どんなお肌の状況であっても水分を補うケアを中心に、乾燥肌の場合、適度な油分を補うことも忘れずにしましょう。
3-2ライフスタイル
食事や睡眠の乱れ、ストレスなど、ライフスタイルの乱れは、乾燥肌の原因となり得ます。例えば、お肌のターンオーバーはライフスタイルの乱れによって変調します。良い食事、良い睡眠、適度な運動によるストレスの発散など、ライフスタイルの質を上げることは、とても有効な乾燥肌対策となります。
女性であれば、女性ホルモンのバランスを整えるためにも、質の高いライフスタイルは有効です。女性ホルモンは一生でティースプーン1杯分しか分泌されない貴重なものなので、バランスを整えることがとても大切です。尚、女性ホルモンについては「女性ホルモンのバランスを整えて、美と健康を手に入れよう!」で詳しく解説していますのでそちらもお読みください。
3-3洗顔の方法
乾燥肌は、皮脂が少なめなので、石鹸などマイルドな洗浄剤を使い、洗いすぎて必要な皮脂をとってしまうことがないよう心がけると良いでしょう。洗顔後、お肌がつっぱるようでしたら、洗いすぎか、洗浄剤の洗浄力が強すぎる可能性があります。また、洗い残しが刺激になってお肌がかゆくなることもあるので、洗い残しには注意しましょう。
3-4スキンケアの方法
乾燥肌の場合、化粧水は、アルコールの入ったものは使わないようにしましょう。皮脂を溶かす効果があるので逆効果となる可能性があります。また、刺激のない、しっとりしたタイプのものを選ぶと良いでしょう。更に、セラミドなど天然保湿成分(NMF)を補うためのエッセンスやクリームを使用すると良いでしょう。
3-5紫外線
紫外線は、1年を通じて降り注ぎ、その影響は軽視できません。例えば、紫外線を浴び続けるとお肌のターンオーバーの周期が乱れたり、真皮層にあるエラスチン線維を切断したりするなど、お肌にとって良くないことが多いです。紫外線対策は有効な乾燥肌対策となります。但し、かゆみについて言えば、紫外線を照射することによって、表皮まで伸びた神経を退縮させる治療法もあるようです(現時点で一般的治療法とは認められていません)。
尚、紫外線については「紫外線のことを知って日焼け対策に活用しよう。」で詳しく解説していますのでそちらもお読みください。
4.まとめ

乾燥肌とかゆみは深い関係にあり、お肌の状態を整えることによって、乾燥肌由来のかゆみは抑えていくことができそうです。但し、お肌が持つ本来のチカラを引き出すことや、より自分に合ったスキンケアを探すことなど、じっくり自分のお肌と向き合うことは時間がかかりますし、かゆみを我慢するのはとてもつらいことです。そこで一つ、かゆみは体が発する異物などを取り除いてほしいサインであれば、かいたり、強くこするのではなく、かゆいところにやさしく触れたり、なでたりすることは、ただ我慢するよりも効果的と考えます。但し、こすりすぎてかゆみの悪循環に陥らないようにして下さい。
