免疫機能をおさらいしょう(免疫記憶)

一度かかった病気には二度かからず、かかったとしても軽くすみます。
これは免疫記憶によるものと考えられていますがそのメカニズムはまだ完全にわかっていないそうです。

◆目次◆

1.免疫記憶

2.免疫記憶のしくみ

3.まとめ

1.免疫記憶

初回の侵入が記憶されて二回目以降は迅速によりパワフルに免疫機能が対応してくれるのは免疫記憶によるものとされています。
ウイルスや細菌が最初に侵入すると7日目あたりから抗体が増えはじめて15日目でピークに達しますが、二回目以降の侵入では7日目に初回のピークを超えて10日目には初回の約100倍近くの抗体が働いてくれます。
これは免疫記憶による「二度なし(あるいは二回目以降は軽くすむ)」が機能しているからと考えられていますがそのメカニズムは完全にわかっていないそうです。
但し、記憶B細胞、記憶キラーT細胞、記憶ヘルパーT細胞が存在することは確実とされ、これらが生き続ける期間に差はありますが、一定期間、免疫記憶を保持してくれることもわかっています。

2.免疫記憶のしくみ

免疫記憶のしくみはおおよそ以下の通りと考えられています。
先ずウイルスや細菌など抗原の刺激によってB細胞、ヘルパーT細胞、キラーT細胞が活性化して増殖します。
増殖した細胞は抗体を産生したり、食細胞の働きを助けたり、感染した細胞を排除したりして一生懸命にはたらきます。
これら「はたらく細胞」はエフェクター細胞と呼ばれていて、抗原が排除されるとその役目を終えてアポトーシス(細胞の自殺)によって死んでしまいます。
一方、各記憶細胞は次の抗原の侵入に備えて生き続けます。
記憶細胞は
①エフェクター細胞に分化できる段階にあること
②抗原特異的な細胞の割合がナイーブ細胞よりも高いこと(あるていど活性化している)
③空間的にエフェクター機能を発揮しやすい場所にいること
などが揃うと、次回の抗原侵入時に迅速且つパワフルに反応してくれます。
記憶細胞が生き続けるしくみにはサイトカインなどの影響があると考えられています。
また、長寿命プラズマB細胞もとても長い期間、中には一生にわたって生き続けるため広義の免疫記憶を構成すると考えられています。

3.まとめ

免疫機能は知れば知るほどよくできたシステムだと思います。
次回はさらにその謎がわかっていない腸管免疫についてみていきます。
<参考資料>
新しい免疫入門 第2版 審良静男 黒崎知博 村上正晃 講談社 2024年
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