
女性ホルモンが一生のうちで分泌される量はティースプーン1杯分と言われています。
分泌量のピークは20代後半から30代前半で、その後、分泌量は減っていく一方です。一生のうちで分泌量は増やすことができず、年齢と共に減少します。40代、50代になると閉経やそれに近い年齢になり、女性ホルモンの分泌量が急激に減少します。また、女性ホルモンのバランスは繊細で、加齢と共に更に崩れやすくなることもあります。更年期(閉経を挟んだ前後約10年間)は精神的に不安定になったり、イライラやうつ症状が現れやすく、お肌に影響する場合があります。また、女性ホルモンと自律神経は同じ視床下部が司令塔であり、女性ホルモンのバランスが崩れると自律神経も乱れ、自律神経失調症を引き起こす可能性もあります。このため、女性ホルモンを増やすことよりもバランスを整えることを意識しましょう。
◆目次◆
1.女性ホルモンとは?
2.女性ホルモンのバランスを整える方法
3.まとめ
1. 女性ホルモンとは?

女性ホルモンは、エストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の2種類で、ひと月の間に一定のリズムをもって卵巣より分泌されています。
1-1エストロゲン(卵胞ホルモン)の役割
エストロゲンは妊娠や出産に深く関わります。卵胞を成熟させたり、子宮内膜を厚くして妊娠に備える準備します。
また、「美人ホルモン」と言われていて、分泌量のバランスが良いと、髪や肌の潤いを保つ効果があります。また、骨や血管の健康を維持する作用もあり、コレステロールの値を調整したりする働きもあります。女性が美しく健康でいるためには不可欠なホルモンといえます。
エストロゲンは脳の働きにも深い関係があります。脳の血流を増やす作用により、記憶や認知にかかわる脳の働きを活発にさせることができるとも考えられています。
1-2プロゲステロン(黄体ホルモン)の役割
エストロゲンの分泌がピークに達すると、脳下垂体が卵巣に働きかけ卵巣内の黄体からプロゲステロンが分泌されます。プロゲステロンが卵巣に届くと、成熟した卵胞は刺激され、中の卵子が飛び出し、排卵が起こります。排卵後、卵子が出ていった卵胞は黄体というものに変化し、プロゲステロンを多量に分泌し始めます。このとき、エストロゲンも少量分泌されます。プロゲステロンは、子宮内膜に働きかけ、受精卵着床できるよう、準備をします。妊娠しなかった場合、分泌量は減少し、子宮内膜がはがれ、経血となって体の外に出ていきます。これが生理です。
プロゲステロンは体に水分や栄養をため込んだり、皮脂を分泌したりする働きもあります。
2. 女性ホルモンのバランスを整える方法

女性ホルモンのバランスが乱れないように、または乱れてしまった時に、整える方法には、大きく分けると、生活習慣の改善と女性ホルモンを体内に取り入れると言う2つの方法があります。
2-1生活習慣の改善
この2種類の女性ホルモンは、生活習慣を改善することにより、整えることができると言われています。忙しい生活やダイエットなどから、意識をしているつもりでも私たちの生活習慣はいつの間にか乱れていることがあります。生活習慣の乱れなどにより、女性ホルモンのバランスが崩れてしまうこともあるので、生活習慣を整えることは効果的です。
(1)十分な睡眠時間
女性ホルモンは、しっかりと睡眠を取ることによりバランスを整えることができます。また、睡眠時間が少ないと女性ホルモンの分泌量が減ってしまうことがあります。理想では、12時前には就寝すると良いでしょう。しかし、中には睡眠時間を確保できないという方もいるかと思います。そのような場合は睡眠の質を上げてみることも大切です。就寝の1時間前には電気のあかりを間接照明にし、スマホやパソコンではなく、本や雑誌を読むようにしてみると、安静やリラックスを司る副交感神経が優位に働き身体を修復させ、自律神経を整えることができると言われています。また、リラックス効果のあるアロマなどで、さらに安眠効果を期待することができます。
(2)運動やお風呂で血行促進
女性ホルモンの分泌は、脳から卵巣まで血液に乗って運ばれているため、血行を良くすることも分泌量を整えることに繋がります。そのためには、適度な運動を取り入れ、身体に適度な筋肉をつけることが大切です。体内に血液を運ぶ役割のある筋肉を付けることにより血行促進に期待できます。運動をする時間がなかったり、運動が苦手という方は、自宅で少しの時間でできるストレッチなどから始めてみましょう。
また、お風呂にゆっくり浸かることも血行の改善には効果的です。自分好みの香りの入浴剤やアロマオイルを入れてリラックスすることで、血行が良くなり女性ホルモンの分泌が整うでしょう。より血流を良くする為に、湯船で軽くリンパマッサージをしてみることも効果的です。
また、冷えが血流の悪化に繋がるため、1枚多く着たり、夏でも靴下を常備しておいたりなど身体が冷えないようにするのも良いでしょう。
(3)ストレス発散
女性ホルモンはストレスが大敵であると言われています。ストレスにより、女性ホルモンのバランスが乱れてしまう可能性があり、自分なりのストレス発散方法を見つける事も大切です。軽い運動や、アロマで癒されたり、ご褒美に自分の好きな物を少し食べてみたりと自分に合ったストレス解消法を探してみましょう。
2-2女性ホルモンを体内に取り入れる
女性ホルモンの不足を補うために女性ホルモンを補う効果のある食べ物やサプリメントなどを摂取する方法もあります。
(1)タンパク質
女性ホルモンは、卵巣で分泌されています。女性ホルモンの分泌には、卵巣の状態も健康であることが大切です。卵巣は、一つ一つの細胞から作られています。タンパク質には、身体の細胞を作る働きがあるため、タンパク質を摂取することにより健康な卵巣が作られることに繋がります。
タンパク質を多く含む食べ物として肉や魚や納豆、豆腐などがあげられます。動物性タンパク質も植物性タンパク質もバランス良く摂取するようにしましょう。
(2)鉄分
女性ホルモンのバランスを整えるためには、新陳代謝も活発におこなわれている必要があります。鉄分には、新陳代謝に必要な酸素を全身に運ぶ役割があると言われています。
そのため、鉄分を含む、レバー、マグロ、ひじき、プルーン、ほうれん草なども積極的に摂取していきましょう。女性は毎月の月経により貧血気味になっていることもあるため、鉄分の摂取は意識しておこなうといいでしょう。
(3)大豆イソフラボン
大豆に含まれる大豆イソフラボンには、女性ホルモン「エストロゲン」と似た働きをする効果があると言われています。年齢とともに女性ホルモンが減少し不調が表れたときや、生活の乱れやストレスなどから女性ホルモンが乱れ生理不順になったとき、大豆イソフラボンを摂取することにより、女性ホルモンのバランスを整え症状を緩和することが期待できます。大豆イソフラボンは、大豆食品である豆腐や豆乳、納豆などに含まれています。ただし、1日の摂取量の平均が75mgと定められているため(過剰摂取すると月経不順や乳がんのリスクの可能性があります。)、取り過ぎには注意しないといけません。しかし、75mg以上摂取するのは長期間食べ続けた平均値であり、国民の95%が75mgも摂取できていないことから過敏になる必要はないかもしれません。
大豆イソフラボン平均含有量(100g中)
大豆 140.4 mg 煮大豆 72.1 mg
揚げ大豆 200.7 mg きな粉 266.2 mg
豆腐 20.3 mg 凍り豆腐 88.5 mg
おから 10.5 mg 油揚げ類 39.2 mg
納豆 73.5 mg 味噌 49.7 mg
醤油 0.9 mg 豆乳 24.8 mg
3まとめ

女性ならいくつになっても美しくありたいですね。しかし、加齢をストップすることは
できません。それなら女性ホルモンのバランスを整え素敵に歳を重ねたいものです。
また、妊娠しやすい体を作るためにも、あまり神経質にならない程度に女性ホルモンの分泌やバランスに気を付けましょう。
