市販薬、正しく使用していますか?

ドラッグストア、コンビニなど様々なところで、解熱剤や総合感冒薬(いわゆる風邪薬)、胃薬、腹薬などなど、たくさんの薬が気軽に買えます。
調子が悪くなった時に医者にかからず飲めるため大変便利なのですが、正しく使用できているでしょうか。

◆目次◆

1.薬のリスク

2.薬の種類

3.薬を正しく使用する

4.まとめ

1.薬のリスク

薬は正しく使わなければ意味がありません。病気やけがを治療するなどの効果・効能がある一方、副作用というリスクを併せ持つことを知っておくことが重要です。
薬を飲むと、本来の目的とは別に、眠気やのどの渇きなどといった副作用や、アナフィラキシー※などの重い副作用の症状を引き起こす可能性もありますので、薬を使用して異常を感じたら、すぐに医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。
ただし、薬を使用すると必ず副作用が現れるものではありません。もし現れたとしてもその症状は服用した人や薬によって異なります。アレルギーがある・肝臓腎臓に疾患がある・妊娠中など薬の服用に注意が必要な人は、医師や薬剤師などの専門家に相談してから使用するようにしましょう。また、乗り物や機械類の運転操作する人は、眠気などの副作用に注意が必要です。
※アナフィラキシー
アレルギー反応の一種で、じんましん、腹痛、息苦しさなどが急激にあらわれます。血圧が低下して意識レベルの低下や脱力をきたすこともあります。
◇市販薬と薬物依存症

処方箋がなくても購入できる市販薬は、効き目の弱い薬と思われがちですが、用法・用量を守らずに使用すると、効果が強く出すぎたり、副作用が現れたりする危険性があります。また、成分によっては依存性が強いものもあり、市販薬の使用を止められなくなる危険性もあります。例えば、風邪を引いたときに使う鎮咳去痰薬や総合感冒薬、熱が出たときなどに使う解熱鎮痛薬や鎮静薬といった薬の中には、依存症の原因となることが知られている成分が含まれているものもあります。市販薬でも誤った使用方法によって薬物乱用になり健康被害が発生するおそれがあります。
薬物依存患者を対象とする全国調査によれば、睡眠薬や抗不安薬(ベンゾジアゼピン系薬剤)といった処方薬や、咳止め、風邪薬、頭痛薬・鎮痛剤といった一般用医薬品を乱用し薬物依存になる患者が覚せい剤に次いで増えているそうです。

2.薬の種類

薬は「医療用医薬品」と「市販薬(OTC医薬品)」の大きく2つに分類されます。
「医療用医薬品」は医師がその人の病気、症状、体質、年齢などを考えて処方する、その人に合った薬です。
「市販薬(OTC医薬品)」は、薬剤師などによる情報提供を踏まえて、症状にあわせて薬局などで購入できる市販の薬で、「要指導医薬品」と「一般用医薬品」の2種類があります。
要指導医薬品は、医療用医薬品からOTC医薬品に変更となってからの期間が比較的短いものや劇薬が該当します。そのため、購入する際には、薬剤師から対面での情報提供や指導を受ける必要があります。一般用医薬品は、リスクに応じて、第1類から第3類までの3種類に分けられます。

3.薬を正しく使用する

薬を使用する際には、次のような注意が必要です。
〇使用前に説明書をよく読む
〇用法・用量、タイミングを正しく守る
「食前」  食事の約1時間~30分前(胃が空っぽの状態)
「食後」  食後約30分以内(食事で胃がふくらんでいる状態)
「食間」  食事の約2時間後(食事と次の食事の間)※食事中の服用ではない
「寝る前」 就寝30分くらい前
「頓服」  必要に応じて(「1日1回」や「毎食後」など決められたときに飲むのではなく、発作時や症状のひどいときなど、必要に応じて飲む薬)
注意①
もし、飲み忘れたら、気づいたときにすぐに飲みましょう。ただし、次の服用時間が近づいている場合は、その分は飲まずに次回からいつものように飲みます。決して2回分を一度に飲んではいけません。
注意②
薬は、コップ1杯(約200CC)の水またはぬるま湯で飲みましょう。少量だと薬が喉や食道などにはりついて炎症や潰瘍を起こす恐れがあります。
注意③
ジュースやお茶、牛乳などで薬を飲むと、薬の成分にもよりますが、一般的には吸収が遅くなったり、悪くなったりして、効果も薄まる傾向がみられます。緊急の場合を除いては、水以外のものでは飲まない方がよいでしょう。
〇薬の形状(錠剤・カプセルなど)に注意
飲みにくいからといって、むやみに噛んだりつぶしたり、カプセルを外したりしてはいけません。どうしても飲みにくい場合は、医師や薬剤師などの専門家に相談しましょう。
〇薬の飲み合わせ
複数の薬を使用している場合、飲み合わせが悪いと十分な効果が得られなかったり、逆に効き過ぎて体に悪影響を及ぼしたりすることがあります。また、食品やサプリメントの中にも、薬との飲み合わせが悪いものもあります。
◇避けた方がよい組み合わせ
「ワルファリン(血を固まりにくくする薬)」と「納豆」、「青汁」、「クロレラ食品」
「カルシウム拮抗薬(高血圧の薬の一種)」と「グレープフルーツジュース」
「風邪薬」と「アルコール」
「眠気防止薬」と「カフェインを含む飲料」
〇薬の保管方法
薬は、湿気・光・熱によって影響を受けやすいため、湿度の高くない、直射日光の当たらない、高温にならない場所で保管しましょう。
また、使用期限を過ぎた薬は、分解や成分の変質によって本来の効果が得られなくなっている可能性があります。そのため、使用期限を過ぎている、見た目に異常がある薬の使用は止めましょう。使用期限を過ぎた古いOTC医薬品は、未開封でも捨てましょう。

4.まとめ

気軽に手に入れて飲める市販薬だからこそ、正しい知識で安全に飲みましょう。