揚げ物は健康的?

揚げ物はちょっとテンション上がりますが、ダイエットやコレステロールが気になる人に敬遠されがちです。
はたして本当に揚げ物は避けた方が良いのでしょうか。

◆目次◆

1.コレステロールと揚げ物

2.脂肪酸の種類

3.飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

4.代表的な油脂の脂肪酸組成

5.まとめ

1.コレステロールと揚げ物

「コレステロール高めなので揚げ物は避けています」ここで言うコレステロールは血液中のコレステロール、特にLDLコレステロールが高めという事と思われます。
LDLコレステロールは肝臓で生成され血液中に出てきて、血液中の濃度は確かに食べ物に含まれる脂質やコレステロールの影響を受けます。
ところが脂質は単一の栄養素ではなく脂肪酸の集合体で脂肪酸にはたくさんの種類があります。

2.脂肪酸の種類

脂肪酸は、炭素原子が軸になってできた鎖状の分子で、炭素原子の数は種類によって様々ですがほとんどが10個か22個です。
炭素原子は、4本の結合手を持っていて隣の炭素原子とお互いに1本ずつの手でつながっている場合を飽和結合、2本ずつの手でつながっている場合を不飽和結合といいます。
結合に不飽和結合が混ざっていない脂肪酸を飽和脂肪酸、一つでも不飽和結合が混じっている脂肪酸を不飽和脂肪酸といい、不飽和結合が一つなら一価不飽和脂肪酸、複数なら多価不飽和脂肪酸に分類されます。

3.飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸とでは、体のなかでの働きが大きく異なりその一つに血液中のコレステロールを上げるか上げないかがあります。
飽和脂肪酸には総コレステロールとLDLコレステロールを上昇させる働きがある一方、不飽和脂肪酸ではその上昇がほとんど無いかむしろ逆に働き、多価不飽和脂肪酸ではLDLコレステロールを引き下げる力が、ざっくり飽和脂肪酸がコレステロールを引き上げる力の半分ほどあります。

4.代表的な油脂の脂肪酸組成

代表的な油脂の脂肪酸組成は以下の通りです。
私たちが揚げ物や炒め物に良く使う植物油のほとんでコレステロールへの影響がマイナスとなっています。

飽和脂肪酸

一価不飽和脂肪酸

多価不飽和脂肪酸

その他

総コレステロールへの影響

LDLコレステロールへの影響

オリーブ油

13

74

7

5

16

-4

ひまわり油(高オレイン酸精製油)

9

80

7

5

12

-9

ひまわり油(高リノール酸精製油)

10

27

58

4

-10

-20

菜種油(キャノーラ油を含む)

7

60

26

7

2

-16

大豆油

15

22

56

7

-5

-14

調合油

11

41

41

7

-2

-15

ごま油

15

38

41

6

2

-10

パーム油

47

37

9

7

48

36

バター

50

18

2

29

51

46

牛脂

41

45

4

10

43

31

ラード

39

44

10

7

39

27

(注)脂肪酸等は油脂100gに含まれる重量(g)
コレステロールへの影響は飽和脂肪酸の影響を1とした場合の相対的な値であり、血液中のコレステロールの上昇量を正確に表すものではない。

5.まとめ

揚げ物=コレステロールを上げるではなさそう(植物油の場合、むしろ逆)です。
但し、揚げ物に限らずカロリーの摂りすぎは肥満を招き、肥満は血中コレステロールを上げる方向に働きますので注意が必要です。
<参考資料>
栄養データはこう読む! 佐々木敏 女子栄養大学出版部 2020年
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