歯が透けて見えるサインを見逃すな!

間抜けな私は、転んで顔面を強打。唇からは出血、前歯が欠け、さらにその上下左右の歯がぐらつくという事態に陥りました。
なんとか歯を元通りにするべく歯医者に通院していますが、先生曰く「歯の神経がダメになっているかは3~4カ月くらいたたないと分からない」とのこと。
歯の神経は、一気に悪くなるわけではなく、徐々に少しずつ悪くなるためすぐには診断ができないそうです。
歯の神経の無事を祈りつつ、他の無事だった歯の健康もより深く考えるようになりました。

◆目次◆

1.歯が透ける!?

2.酸蝕歯の症状と原因

3.予防対策

4.治療

5.まとめ

1.歯が透ける!?

虫歯に歯周病、知覚過敏は、歯のトラブルとして有名ですが、歯がだんだんと透けてくる現象があることをご存じですか?
何気なく自分の歯を鏡でみたとき、歯の先端の裏側に舌を当てたら「透けて見えた」という人は、歯が溶け始めているサインだそうです。
放っておくと歯を失う可能性もある「酸蝕歯(さんしょくし)」という症状で、普段口にしている食べ物や歯磨きのタイミングが症状を加速させているそうです。

2.酸蝕歯の症状と原因

酸蝕歯とは、酸によって歯が溶けた状態のことを言います。歯の表面にあるエナメル質という層が傷つき、徐々に薄くなることで、歯の先端部分から透明になっていきます。
年代を問わず起きる症状で、4人に1人は酸蝕歯があるという調査結果もあるそうです。
気づいていないだけという場合もありますので、まずは自分の歯が透明になっていないか、鏡で確認してみましょう。
〇段階による症状の特徴
「初期」
・熱い飲み物や冷たい飲み物が歯に触れたときに、しみる(知覚過敏)
・歯の表面が丸みを帯びてくる
・歯が薄くなることで象牙質が見えるようになり、歯がやや黄色く見える
「中期以降」
・知覚過敏が重症化する
・歯の先端が薄くなることで透明に見える
・歯の先端や表面に凹みが表れる
・象牙質がさらに見えてくるため、歯がより黄ばみ、茶色っぽくなってくる
〇酸蝕歯になる原因
酸が歯に触れる機会が多いと、その分エナメル質を痛める原因となります。また、食べ物や飲み物に含まれる酸は、歯のエナメル質を柔らかくする作用があり、その時に強い力で歯磨きをすることでエナメル質が傷つくケースも。
「酸の強い食べ物を頻繁に摂取する」
柑橘類、ワイン、炭酸飲料、酢を多く含んだ食品などを好んで食べている
「お酒を飲んだまま寝てしまう」
飲酒の後、歯磨きをせず寝てしまうと長時間にわたり酸が歯と接触する
「唾液が少ない」
洗い流すことができる唾液が少ないと、酸の濃度を下げられない
「疾病などにより頻繁に嘔吐する」
胃液はレモンと同等あるいはそれ以上の強酸性があります。逆流性食道炎をはじめとした胃や食道の病気により、頻繁な嘔吐や胃酸の逆流があると、酸が歯に密着します。
拒食症などによる習慣的な嘔吐の繰り返しも原因になります。
また、覚せい剤や麻薬、シンナーといった薬物の使用によって歯が溶けてしまう一因にも、これらが酸性度の高い薬物であることが関係しています。
【遺伝などによるエナメル質形成不全】
・遺伝によるエナメル質形成不全
生まれつき歯が透けてるように見える人もいます。
エナメル質形成不全といい、歯の表面にあるエナメル質が正常に形成できず、通常よりも透けやすくなっている状態のことです。おもに前歯や奥歯(6歳臼歯)に現れやすいとされているそうです。父親や母親にエナメル質形成不全の歯がある場合、その間に生まれる子供にもエナメル質形成不全が遺伝する可能性があります。
・病気によるエナメル質形成不全
内分泌異常や何らかの感染など、全身の病気によって歯の形成が妨げられるエナメル質形成不全は、左右対称の歯に現れやすいとされています。
・後天的エナメル質形成不全
歯の発育段階時の乳歯の外傷(転んで乳歯をぶつけて歯にくぼみや凹凸ができるなど)や虫歯を放っておくと、永久歯にも影響し、永久歯にエナメル質形成不全が起こるケースもあるそうです。

3.予防対策

酸蝕歯はゆっくり時間をかけて進行していくため、日頃の予防と歯医者さんでの検診が大切になってきます。
「酸の強い食べ物・飲み物を減らす」
普段の摂取が多いと感じる場合は意識して減らしましょう。
「水やお茶を飲んだりうがいをしたりして洗い流す」
酸の強いものを食べたら、水などを飲み、酸を口の中に残した状態を避けましょう。
「歯磨きのタイミングに気をつける」
食後すぐのエナメル質が柔らかくなっている時間帯を避けて歯磨きをしましょう。
「硬い歯ブラシを使用しない」
エナメル質を傷つけないよう、柔らかい歯ブラシで優しくブラッシングしましょう。
「唾液を増やすように工夫する」
市販のガムを利用するなどして唾液を増やしましょう。エナメル質の保護や酸を弱める働きが期待できます。

4.治療

酸蝕歯を放っておくことのデメリットは、見た目が悪くなってしまう点だけではありません。歯を守っているエナメル質が溶けてしまうことで、重症化すれば歯を失うこともあります。なるべくはやく歯医者さんに相談をし、ケアをしてもらいましょう。
「初期の場合」
酸蝕歯の症状が初期の場合、フッ素塗布により歯質を強化することでエナメル質を丈夫にし、酸に溶けにくくします。また、フッ素には歯質強化の他、歯表面のエナメル質修復(再石灰化)、虫歯菌発育の抑制に有効といった効果もあります。
「中期以降の場合」
歯の表面の凹凸や、酸で溶けて隙間ができてしまった部分は詰め物や被せ物によって修復をします。

5.まとめ

皆さんも、転ぶときは“歯”は守りましょう!
ご飯が美味しく食べられなくなります。
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