夏です。
少し動いただけで滝汗が流れます。
若い頃はあまり気にならなかった汗のニオイですが、年齢を重ねるごとに「自分のニオイ」が気になり、通勤の地下鉄などで周りの反応を伺ってしまいます。
歳をとると、汗のニオイも変化するのでしょうか。
◆目次◆
1.汗のニオイ
2.汗腺のろ過機能
3.加齢との関係
4.まとめ
1.汗のニオイ
“汗は臭うもの”というイメージがあるかもしれませんが、じつは出たばかりの汗は無臭だそうです。汗をかいたときに発生するあのニオイは、汗そのものではなく、汗や皮膚の汚れをエサにした細菌が作り出したニオイ物質のせいなのです。
さらに、汗腺の働きが悪いと、ニオイやすい悪い汗が出る場合もあります。
適度に汗をかいて汗腺機能を鍛えることが大切です。
〇不快に感じるニオイの原因
汗はエクリン線からでるものと、アポクリン線からでるものがあります。
=エクリン線=
エクリン線から出る汗にはニオイの原因となる物質はほとんど含まれていません。
しかし、汗が皮膚表面で垢や皮脂などと混じり合い、これを細菌が分解することでニオイ物質が発生し、臭くなります。
=アポクリン線=
アポクリン線から出る汗も細菌の分解によってニオイが発生します。このニオイはワキガ臭となります。
2.汗腺のろ過機能
汗の原料は血液です。汗腺でろ過機能が働き99%水分の汗が出てきます。
しかし、汗腺のろ過機能には限界があり、汗の量が多くなると、成分をろ過しきれず汗に残される量が多くなってしまいます。
汗腺のろ過機能がうまく働いている場合の汗は「よい汗」、うまく働かなかった場合の汗は「悪い汗」と言われます。
悪い汗は、余分な成分を含んでいるため、嫌なニオイが発生しやすく、慢性疲労や熱中症の原因にもなります。
汗腺のろ過機能は、汗をかけばかくほど高まるという特性があります。
そのため、過度に汗をかくことを避けるのではなく、適度に汗をかいて汗腺を鍛え、ニオイがほぼしない汗をかきましょう。
3.加齢と汗のニオイの変化
主に体から発生するニオイは大きく3種類あります。年代によって強さのピークが違い、ニオイの原因や発生部位が異なります。
〇汗臭(ワキ臭) 10代半ば~20代半ば
新陳代謝が活発で汗をよくかくため、いわゆる汗臭(ワキ臭)が発生し、20代をピークにニオイ強度は徐々に下がっていくそうです。
=汗臭(ワキ臭)の発生メカニズム=
①エクリン線から汗が分泌。エクリン線は全身に分布。
②アポクリン線から汗が分泌。アポクリン線はワキや乳輪など体のごく一部に分布。
③皮脂腺から皮脂が分泌され汗と混ざりあう。皮膚にいる常在細菌が汗や皮脂をエサとして代謝し増殖。代謝した後の排出物がニオイ。
〇ミドル脂臭 30代半ば~50代半ば
30代半ばを過ぎたころから、自分自身あるいは周囲も含め、ニオイが変化したと感じる人が多くなります。主に、頭頂部・後頭部・うなじを中心に発生するニオイで加齢臭とは異なるミドル脂臭です。40代をピークにニオイ強度は徐々に下がっていきます。
=ミドル脂臭の発生メカニズム=
①皮脂腺から皮脂が分泌
②常在細菌が皮脂をエサとして代謝したり、大気中の酸素や過酸化脂質(皮脂の酸化)による酸化で中鎖脂肪酸を排出。これは頭皮のニオイで、ニオイは弱く不快ではない。
③一方で、エクリン腺から汗が分泌。常在細菌のひとつであるブドウ球菌が、汗の中の乳酸をエサとして代謝、増殖。代謝した後、ジアセチルという不快なニオイ成分を排出。ジアセチルは中鎖脂肪酸と混ざることでより一層悪化し、ミドル脂臭に変化。
〇加齢臭 50代半ば以降
汗臭(ワキ臭)やミドル脂臭が減少し、50代半ば以降から本格的に加齢臭が発生します。
加齢臭は皮脂成分が酸化されることで胸や背中などの体幹部を中心に発生し、年齢を重ねるとスピードも速くなるそうです。
=加齢臭の発生メカニズム=
①皮脂腺から皮脂が分泌。年齢を重ねるごとに、皮脂に含まれる脂肪酸「パルミトレイン酸」が増加。
②大気中の酸素や過酸化脂質(皮脂の酸化)により皮脂が酸化。
③パルミトレイン酸も酸化され、2-ノネナールという成分に変化。これが【加齢臭】のニオイ成分。
4.まとめ
50歳も目の前のワタシ。
気にするべきところは“汗臭さ”ではなく【加齢臭】だった・・・
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