私たちは、酸素で生きています。
酸素がなければ生命を維持することはできないです。
一方、酸素のうち活性酸素と呼ばれる種類には、強い酸化力があって健康に害を及ぼすことが知られています。
それなのに健康な人の場合、呼吸した酸素の約2~3%から活性酸素が生成されています。
本当に活性酸素=悪玉(?)なのでしょうか。
◆目次◆
1.活性酸素とは
2.活性酸素の役割
3.過剰な活性酸素を増やさないために
4.まとめ
1.活性酸素とは
活性酸素とは、通常の酸素(O2)よりも反応性が高い=酸化力が強い酸素の種類です。
簡単に言うと、不安定な状態(電子が足りない)で、足りない電子を補おうとするために、他の物質に結合しやすい(=酸化力が強い)物質です。
酸素は2分子(O2)の状態で安定していて、私たちのエネルギーとして使用され、最終的には水(H2O)に還元されます。
その過程でスーパーオキシド(O2-)、過酸化水素(H2O2)、ヒドロキシラジカル(OH-)などの活性酸素が生成されます。
正常な状態でも、呼吸した酸素の約2~3%から活性酸素(活性酸素種)が生成されます。一方、体には多くの抗酸化酵素や抗酸化物質があって、過剰な活性酸素を消去してくれています。
ところが、この生成と消去のバランスが崩れると、体内のタンパク質や脂質、核酸などに、過剰な活性酸素が結合して体がダメージを受けることにつながります。
2.活性酸素の役割
活性酸素は一般に悪玉扱いされていますが、体の機能を維持する役割も担っています。
・白血球による殺菌に深く関与するなど、殺菌・感染防御において重要な役割を担っています。
・甲状腺ホルモンは、幼少期には成長のため、成熟後は基礎代謝維持のために大切なホルモンですが、その生成に活性酸素の一種である過酸化水素が必須です。
・その他、平衡感覚維持などに関わっている可能性もありますが明らかになっていないことも多いようです。
3.過剰な活性酸素を増やさないために
・適度な運動
実は運動をすると安静時よりも多くの活性酸素が生成されます。
だからといって運動をしないと活性酸素を消去する働きが弱まり、老化が促進されたり、慢性疾患の危険性が高まったりします。
適度な運動は(30分の運動を週二回程度)体にストレスを与え、活性酸素の生成・消去のバランスを保ってくれます。
・抗酸化物質の摂取
抗酸化物質による活性酸素の除去については、明らかにされていないこともあり、個人差もあるため、過剰な摂取は控えましょう。代表的な抗酸化物質は以下の通りです。
・ビタミンA:βカロチン、アスタキチンサン、ルテインなどのカロテノイドも1~2分子のビタミンAが得られるためプロビタミンAと呼ばれる。
・ビタミンC:代表的な抗酸化物質。
・ビタミンE:生体膜のリン脂質の過酸化を防止する役割。
・ポリフェノール:茶葉に含まれるカテキンやタンニン、ブドウに含まれるアントシアニンやフラボノイドなど。
4.まとめ
酸素で生きている私たちと活性酸素とは切っても切れない関係です。
活性酸素の生成・消去のメカニズムには、未だ明らかになっていないことも多いです。
先ずは生活習慣を整えて、活性酸素の生成と消去のバランスを崩さないことが大切です。
<参考資料>
活性酸素の本当の姿 鈴木敬一郎 ナップ 2014年
