突然、「ピー」など耳鳴りがすることありませんか?
学生の時は、「幽霊が通った~」なんてことを言っていましたが、実際どんな病気が隠れているのでしょうか。
◆目次◆
1.耳鳴り
2.原因
3.主な耳の病気
4.解消法
5.まとめ
1.耳鳴り

周囲に明らかな音がないにもかかわらず、耳の中で音が聞こえる症状を「耳鳴り」といいます。「キー」や「ピー」みたいな金属音や電子音に似た高い音や、「ボー」「ゴー」「ジー」といった低い音が聞こえることが特徴です。(なお、静寂な空間で「シーン」という音が聞こえることもありますが、誰でも体幹するもので特に異常な症状ではないそうです。)
耳鳴りは世界の人口の約15~20%の人に症状が現れるといわれており、健康な人にもみられます。65歳以上では聴力の低下とともに耳鳴りが増え、およそ30%以上の人は苦痛を感じていると言われています。
耳鳴りは、症状の内容によっては耳に関連する病気が原因で発生していることもあります。
【耳鳴りの種類】
◇自覚的耳鳴
本人だけが音を感じる耳鳴りです。(体内に音源はありません。)通常、耳鳴りというと自覚的耳鳴のことを指します。自覚的耳鳴の多くは、内耳の蝸牛(鼓膜などから伝わった音の振動を電気信号に変える器官)や脳の中にある聴覚中枢の感覚器や神経の障害により引き起こされることがあります。
◇他覚的耳鳴
体内に音源がある耳鳴りのことをいいます。本人だけでなく、第三者も音を聞き取ることができます。他覚的耳鳴は、まれな耳鳴りで、主に以下の2種類があります。
・血管性耳鳴(拍動性耳鳴)
耳周囲の血流の異常が原因によって雑音が聞こえます。「ドクンドクン」や「ザーザー」など脈拍に連動した雑音が特徴です。
・筋性耳鳴
耳周囲の筋肉の収縮リズムの異変が原因で雑音が聞こえます。「カチカチ」というような機械的な音が聞こえるのが特徴です。
2.原因
耳鳴りが起こるのには様々な原因が考えられますが、日常生活での行動や習慣によって引き起こされることもあります。
◆騒音
工事現場の大きな音やライブハウス、ヘッドホン(イヤホン)で大音量の音楽を聴き続けるなどの騒音で耳鳴りが起こることがあります。大きな音は、内耳にある蝸牛にダメージを与えるため、耳鳴りや音が聞こえにくくなります。
◆ストレスや過労
ストレスや過労によって耳鳴りが起こることがあります。
=自律神経失調症=
ストレスにより様々な臓器の活動を調整する自律神経の働きが乱れ、心身に多くの不快な症状が起こる病気です。自律神経失調症が引き起こす症状は倦怠感や頭痛、動悸、不眠、肩こり、めまい、精神的不安定など、非常に多岐にわたりますが、耳鳴りもそのうちの1つとされています。
◆睡眠不足
自律神経の乱れを引き起こす睡眠不足も、耳鳴りが起こる原因になります。
◆薬の副作用
抗がん剤、抗菌薬、解熱剤や鎮痛剤、抗精神病薬など、病気の治療に使用される薬剤の副作用として耳鳴りや難聴が起こることがあります。
◆高血圧
高血圧は耳鳴りや頭痛、めまいを伴うこともあります。自覚症状の少ない高血圧では、こういった些細な症状が発見の手掛かりになる事もあるそうです。
◆女性ホルモンの低下
更年期の原因のひとつである女性ホルモンの低下は、自律神経の働きが乱れるため、耳鳴りやめまいが起こります。
3.主な耳の病気
耳鳴りは、加齢による生理的な耳の機能の低下や気圧など外部の状況によって引き起こされるものもありますが、中には病気が原因で発生していることもあります。
◇突発性難聴
突然耳が聞こえにくくなる病気です。片耳だけに症状が出ることが多く、難聴のほか、めまいや耳鳴りを伴うことがあります。原因は明らかになっていませんが、内耳のウイルス感染やストレス、内耳の血管トラブルなどが指摘されています。
突発性難聴は治療しても後遺症が残ることがあるため、症状が出てからできるだけ早く、遅くとも2週間以内に治療を開始することが大切です。
◇低音障害型感音難聴
耳が詰まったような症状が現れたり、低音だけが聞こえにくくなったりする病気です。このような難聴の症状とともに、耳鳴りを伴うことがあります。
◇メニエール病
内耳にあるリンパ液の調整バランスが崩れ、リンパ液が増加したことによるとされています。平衡感覚に異常が生じ、吐き気やめまいを発作的に繰り返します。また、耳鳴りや難聴、耳閉感といった症状が現れることもあります。
40代後半から50代前半に多く発症するといわれており、原因にはストレスや睡眠不足が関与しているとも言われていますが、はっきりと特定されていないのが現状です。
◇中耳炎
中耳炎とは中耳(鼓膜と内耳の中間部分)にウイルスや細菌が入り、炎症が起きる状態です。耳の痛みや発熱がみられ、耳鳴りや難聴などの症状を伴うことがあります。
また、子どもの耳管(中耳と喉を繋ぐ管)は太く短いためウイルスや細菌が中耳に入りやすく、中耳炎を発症する頻度は大人と比べて高くなります。子どもが耳に痛みや違和感を持っている様子が見られた場合、特に発熱や風邪の後では注意する必要があります。
◇耳管狭窄症・耳管開放症
耳管が狭く開きにくくなったり(耳管狭窄)、逆に開いたままになったりする(耳管開放)病気で、耳鳴りが発生することもあります。
⇒耳管狭窄症とは風邪などで耳管が腫れて狭くなる病気です。これにより、耳閉感や耳鳴りが起こります。上咽頭がんやアデノイド(耳の奥の扁桃腺)の腫れが耳管狭窄の原因となる場合もあります。
⇒耳管開放症とは、通常閉じている耳管が開いたままになってしまう病気です。耳管が開いているため、自分の声や呼吸している音が不快に感じるほど耳に響いたり、耳鳴りやめまい、難聴を併発したりする場合もあります。
◇外リンパ瘻
中耳と外気圧変化により内耳の一部に小さな穴が開いて、外リンパと呼ばれる液体が漏れだし、めまいや耳鳴り、難聴の症状が出る病気です。外リンパが漏れたことで正常な平衡感覚が保てなくなるため、嘔吐や気持ち悪さの症状が現れることがあります。
内耳に穴が開く原因には、頭部をぶつけるなどの外傷やくしゃみ、トイレでのいきみ、鼻を強くかむ、飛行機等の急激な気圧の変化などが挙げられ、日常生活での何気ない行動が引き金になる可能性があります。
◇聴神経腫瘍
聴神経の周りにあるシュワン細胞とよばれる細胞から発生する良性の腫瘍のことを指します。腫瘍が聴神経や顔面神経などの近くで大きくなるため、顔面麻痺や難聴、めまい、耳鳴り、頭痛などの症状が出ますが、とくに耳鳴りや難聴など、耳に関連する症状は聴神経腫瘍の代表的な初期症状とされています。
【耳の病気以外】
◇脳腫瘍・脳出血・脳梗塞など
最も危険な耳鳴りで、脳の病気が引き起こしている場合があるそうです。どれも脳の組織や血管に障害が起こることで発症し、命に関わる可能性もあります。両耳で耳鳴りがする、めまい、難聴、手足のしびれなどを伴うときは要注意です。すぐに病院に行きましょう。
4.解消法
ストレス等の不調で生じる耳鳴りは、自分でできる解消法で改善していきましょう。
◆半身浴、足湯などお風呂でリラックス
めまいや耳鳴りが酷くない場合は、お風呂につかり血行を良くして身体をほぐしましょう。
◆ストレス発散
思いっきり笑ったり、泣いたりなどストレス発散をしましょう。
体調に問題がないなら外出し、カラオケでおもいっきり歌う、気が置けない友人とおしゃべりをするなどして、自分にあったストレス解消法を見つけましょう。◆質の良い睡眠を
寝不足だという人は、まず睡眠時間をきちんと確保しましょう。逆に睡眠時間は足りているという人は、睡眠の質を考えましょう。(自分に合った枕や寝る前のテレビやスマートフォンの使用を控えるなど)
疲労やストレスを解消するには、良い睡眠を取るのが一番です。生活のリズムを整えましょう。
◆ビタミンE、B群を摂る
血流が悪くなることで耳鳴りが引き起こされることもありますので、血行不良を改善するビタミンE(かぼちゃやうなぎ、アーモンドなど)や、疲労回復効果のあるビタミンB群(豚肉やレバー、魚介類など)を摂りましょう。
5.まとめ

耳鳴りぐらい…と軽く見ず、耳になんらかの症状がある場合は早めに耳鼻科にいきましょう。病気が隠れていないかどうか、一度確かめておくと安心ですね。
<関連コラム>
自律神経、乱れていませんか?
お風呂最高!体も心もリラックスするメカニズムとは?
その「めまい」、軽くみていませんか?
良い睡眠のはなし(基礎編)。
良い睡眠のはなし(応用編その1)。
良い睡眠のはなし(応用編その2)。
