乾燥は冬だけではありません。
夏も冷房が効いている場所にずっといると、乾燥をしてきます。
乾燥肌にはセラミドが良いって聞くけど、どんな成分か知っていますか?
◆目次◆
1.乾燥肌
2.肌の潤いのもと“セラミド”
3.セラミドを補う
4.まとめ
1.乾燥肌
人間の肌は、表皮のいちばん上にある角層の中にレンガのように角質細胞が並んでいて、その隙間をセラミドなどの細胞間脂質が繋ぎとめ、水分をキープしています。また、角質細胞内には水分を抱え込む天然保湿因子(NMF)があり、みずみずしくなめらかな肌を維持。そして、これらの水分を蒸発させないよう、皮脂膜が肌のバリアとなって肌を守っています。
しかし、気温や湿度といった外的環境や、加齢により細胞間脂質・天然保湿因子・皮脂の量が減少していくと肌は正常に働かなくなり、水分を抱え込む力もバリア機能も低下、水分が流出し肌が乾燥してしまいます。特に、表皮の薄い日本人は乾燥しやすいといわれています。
=肌を乾燥させる原因=
□洗いすぎ
□日焼け
□保湿のお手入れをしていない
□食生活の乱れ(栄養不足)
□刺激のあるクレンジング
□アレルギー(花粉症など)
□加齢
□外気の乾燥
など
2.肌の潤いのもと“セラミド”
セラミドとは、表皮の角質層の中にある保湿因子のひとつで、細胞と細胞の間にある水分を抱え込んで逃がさないよう保持する働きを持っています。
肌の潤いを保つ保湿因子(皮膚に備わっている保湿成分)には、「皮脂膜」「天然保湿因子(NMF)」「細胞間脂質」の3つがありますが、その中でも特に重要なのは細胞間脂質の50%以上を占めるセラミドです。
細胞間脂質とは、角層細胞の間にある脂質のことで、セラミドを中心とした脂質が水分を挟み込んで、何層にも重なっています。
私たちの皮膚は、体の外側から順に「表皮→真皮→皮下組織」で成り立っており、皮膚の一番外側が表皮です。表皮はさらに、外側から順に「角質層→顆粒層→有棘層→基底層」という4層に分かれています。
セラミドが含まれているのは、表皮の中でも一番外側にある角質層です。
角質層はたったの0.02mmほどの厚さしかありませんが、紫外線や摩擦、ウイルスや細菌などの外部刺激から私たちの肌を守り、肌内部の潤いを逃がさないバリア機能という大切な役割をもっています。
角質層のバリア機能は、角質層が水分や油分などの潤いで満たされることで、本来の機能が発揮されるようにできています。外界の環境条件(湿度など)や角層の状態によって大きく変動することはありますが、一般的に健康な皮膚には、角質層に20~30%の水分が保たれているのです。
セラミドは肌のターンオーバーの中で、顆粒層から角質層に押し上げられる段階で生成されて、細胞間脂質の中に放出されます。
ターンオーバーのサイクルは、20代では約25日周期といわれていますが、50代になると約45日周期と長くなり、さらにセラミドを生み出す力も衰えているため、セラミドの数は20代の約半分にまで減少していきます。
セラミドが不足した細胞間脂質はスカスカになり、肌のバリア機能が低下して肌が乾燥しやすくなり、シワもできやすくなってしまいます。
そのため、スキンケアやインナーケアでセラミドを補うことが大切になってくるのです。
3.セラミドを補う
◇化粧水などでセラミドを補う
加齢でセラミドが減少することは避けられないので、セラミド配合の化粧品をたっぷり使いましょう。
ポイント!
「セラミド配合の化粧品を選ぶ時は、パッケージの成分表示で原料と配合量をチェック」
化粧品に配合されるセラミドは、原料により大きく4種類に分かれます。
哺乳類由来の「天然セラミド(動物性セラミド)」
馬などの動物から抽出するセラミドです。ヒトの肌の角層にもなじみやすいことが特長。
表示名:ビオセラミド、セレブロシドなど
酵母などから作る、人のセラミド構造に似た「ヒト型セラミド」
ヒトの肌に実在するセラミドの分子構造に近いセラミドで、角層へのなじみやすさや肌への親和性の高さが特長です。
表示名:セラミド+アルファベットor数字
セラミドEOS(セラミド1)…保湿効果・外部刺激から保護する効果
セラミドNG(セラミド2)…高い保湿効果(セラミドの中でも特に保水力に優れている)
セラミドNP(セラミド3)…保湿効果・シワ対策
セラミドEOH(セラミド4)…角質とバリア機能を高める
セラミドAG(セラミド5)…外部刺激から保護する効果
セラミドAP(セラミド6)…保湿効果・シワ対策・ターンオーバーを促す効果
セラミドAH(セラミド7)…抗炎症や抗菌作用によって皮膚常在菌のバランスを整える効果
など
ただし、医薬部外品の場合は、ヒト型セラミドが配合されていても、上記のような表示名になっていません。
例:セラミドNPは、ステアロイルフィトスフィンゴシン
セラミドNGは、N-ステアロイルジヒドロスフィンゴシン
米など植物が由来の「植物性セラミド」
野菜や果物など、植物から抽出するセラミドです。米やコンニャク、パイナップル、ユズ、ヒマワリなどから得られます。
表示名:グルコシルセラミド、米ヌカスフィンゴ糖脂質、ユズ果実エキスなど
セラミドに似せて化学合成した「合成セラミド(疑似セラミド)」
セラミドの分子構造に似せて合成した成分で、安価で配合しやすい性質であるため、製品中に高濃度で配合できます。
表示名:ヘキサデシロキシPGヒドロキシエチルヘキサデカナミドなど
この4種類の中でお勧めするのが、皮膚への浸透性がよく、高い保湿効果が期待できる「動物性セラミド」や人の肌と相性が良く、高い保湿効果が期待できる「ヒト型セラミド」ですが、価格はやや高めになります。
また、セラミド配合とうたっている場合、セラミドの原料だけでなく配合量も確認しましょう。パッケージの成分表示は、配合量の多い順に記載するという決まりがあります。成分表示の前の方にセラミドが記載されているほど、配合量が多いことになります。
◇セラミドを食事から摂る
セラミドは1日0.6mg以上摂るとよいといわれています。
最も含有量が多い生芋コンニャクは100gあたり0.76mgのセラミドを含みます。他にも米(米ぬか)、小麦(小麦胚芽)、大豆、わかめ、ひじき、牛乳などにも多く含まれています。
ただし、継続して摂取しなければ肌に効果は現れず、食事で摂るなら十分な量を食べなければなりません。
4.まとめ
赤ちゃんや幼児のお肌はとても潤いに満ちています。ターンオーバーも速やかに行われ、健康的で美しいお肌です。
加齢は避けられないですが、お肌の乾燥はちょっとした手間や気遣いで回避することができます。乾燥はシミやシワなどのトラブルの元ですよ。
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