
甘酒、白く濁ったドロドロとした液体。とてもじゃないけど、美味しそうに見えないフォルムに敬遠していましたが、昨年、TVの影響で甘酒ブームが来ていたみたいです。
飲む点滴と呼ばれる甘酒を調べてみました。
◆目次◆
1.甘酒とは
2.2種類の甘酒
3.甘酒の栄養
4.甘酒の効果
5.甘酒の飲み方
6.まとめ
1.甘酒とは

日本の伝統的な甘味飲料の一つで、甘粥とも呼ばれています。
甘酒の歴史は、古墳時代まで遡ります。「日本書紀」に天甜酒(あまのたむざけ)という飲み物に関する記述があり、これが甘酒の起源として考えられています。平安時代は貴族の飲み物でしたが、江戸時代には、栄養豊富で体力回復に効果的な夏の栄養ドリンクとして、庶民にも人気のある飲み物だったそうです。当時の江戸幕府は庶民の健康を守るために、手に入りやすい価格に制限をしていたそうです。
2.2種類の甘酒
甘酒には大きく分けると、米と麹でつくる麹甘酒と酒粕と砂糖から作る酒粕甘酒の2種類あります。
①米麹甘酒
日本酒と同様に、麹の発酵作用を利用して米から作ります。日本酒と違い、甘酒は米のデンプンを麹菌によって糖分に変えているだけなので、飲みやすくカロリーも控えめだそうです。
②酒粕甘酒
酒粕を水で溶き、砂糖で甘みを加えたものが、酒粕甘酒です。酒粕はアルコール分が含まれていますが、1%未満とごく僅かです。しかし、お酒に弱い方(特に幼児)や妊婦が大量に飲むと酔う可能性がありますので注意が必要です。また、砂糖が入っているためカロリーも高くなりがちです。
3.甘酒の栄養
甘酒には、ビタミンB1、ビタミンB2、ビタミンB6、葉酸、食物繊維、オリゴ糖やシステイン、アルギニン、グルタミンなどのアミノ酸、そして大量のブドウ糖が含まれています。ブドウ糖以外の成分は原料米とコウジカビ属に由来しています。甘酒の栄養はいわゆる栄養剤としての点滴とほぼ同じ内容だそうです。「飲む点滴」と称されています。
4.甘酒の効果

健康や美容に良いと言われている甘酒は米麹甘酒と言われています。どんな効果が期待できるのでしょうか。
・疲労回復
甘酒に含まれるブドウ糖は、麹菌によって既に分解済みとなっているため、効率よく体内にエネルギー源を吸収できます。その他にもアミノ酸、ビタミンB群、ミネラルなどが豊富に含まれており、疲労回復になるそうです。また、麹菌には一緒に摂った栄養の消化吸収を助けてくれる働きもあるので、胃腸にも優しく、夏バテで胃酸が出にくいときに飲むと良いそうです。
・熱中症予防
厚生労働省によると、熱中症を予防するには100mlあたり40~80mgのナトリウムが含まれる飲み物が適しているとのこと。甘酒のナトリウム量は、100mlあたりおよそ60mgです。水分と塩分がバランスよく配合されているので、熱中症予防に適している飲み物といえそうです。
・腸内環境を整える
甘酒には食物繊維やオリゴ糖も豊富に含まれています。これらの成分は、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整えてくれる働きがあるので、便秘の予防・解消になります。麹菌は、死骸となっても腸内にいる善玉菌のエサとなり、免疫活動を活性化させて免疫力を高める効果もあります。
・血行・代謝促進で美肌効果
ビタミンB群が豊富に含まれている甘酒は、血行と代謝を高め、毛細血管の隅々まで栄養を届け、老廃物を流してくれます。また、麹菌には、飲酒・禁煙・ストレスなどで欠乏しやすい、皮膚の状態を整える働きのあるビオチンや、メラニンの生成を抑え、シミ・そばかすなどを予防する作用があるコウジ酸を含んでいます。くま・肌荒れ・シミ・くすみ・美白などの効果が期待できます。
・ダイエットのサポート
ブドウ糖には血糖値を上昇させる効果があります。甘酒は豊富な栄養を摂取でき、満腹感も感じられるので、ダイエット中のサポート飲料「食前に飲むことにより、一食の量を抑えられる」「朝食を置き換える」などの効果が期待できます。
・抗酸化作用
麹菌に含まれる酵素は抗酸化作用があります。老化の元凶となる活性酸素の発生を抑制してくれる働きがあります。
5.甘酒の飲み方
甘酒の栄養をより効果的に飲む方法があるそうです。
①適切な量
1回 50~120ml(おちょこ1杯~コップ1杯)程度
糖分の摂り過ぎを防ぐ為、1日に飲む量は200ml程度に抑えましょう。特に血糖値が高い方や糖尿病の方は医師と相談して、適切な量を決めた方が良いと思います。
②飲む時間帯
朝・・・甘酒に多く含まれるブドウ糖が脳をしっかり目覚めさせてくれます。これにより代謝がよくなるので、ダイエットにも効果的と考えられます。
昼・・・ブドウ糖と糖の代謝を向上させるビタミンB1の相乗効果により、脳の働きが活発になり、集中力がアップします。仕事や勉強の前に飲むといいでしょう。
夜・・・1日疲れた体の疲労回復に期待できます。また、ストレスを緩和するGABAと、甘酒特有の甘みと香りが心を癒し、体を温めることで安眠効果が期待できるそうです。
※GABA(ギャバ)・・・正式名称「γ(ガンマ)-アミノ酪酸」。アミノ酸の一種ですが、たんぱく質を形成する18種類のアミノ酸とは異なり、脳や脊髄に存在しています。主に抑制性の神経伝達物質として機能しています。
③飲む温度
甘酒の温度は60度くらいがベストと言われています。この60度というのが、甘酒に含まれている酵素が最も作用する温度だそうです。
6.まとめ

甘酒は栄養価が高いものだということが分かりました。それもそのはず、コラムにもたびたび登場する麹菌が甘酒の正体だったからです。ただ、飲み過ぎには気を付けましょう。コーラなどのジュース類よりはるかに糖質が高い飲み物だからです。また、甘酒は手作りするのが最も効果が得られるそうです。市販のものは長持ちさせるために殺菌・消毒されて麹菌がうまく取り入れられません。興味のある方は、作ってみてはいかがでしょうか。
麹菌について詳しく知りたい方は「麹菌に注目!その素敵なチカラとは」をお読みください。
