
医療の進歩や栄養の改善で平均寿命は伸びて、人生100年時代と言われています。
ところが、時に栄養過多になり、肥満やこれに続く生活習慣病など、健康を阻害する問題も生じています。
生活習慣病は、「体を動かすこと」や「食生活の改善」で予防することが大切です。
かむこと(咀嚼)は大切です。
よく噛むことは、栄養素の効率的な吸収、ぼけ防止、肥満防止などにつながります。
◆目次◆
1.かむとは
2.かむことの大切さ
3.何回かめば良いか
4.まとめ
1.かむとは

かむ(咀嚼)とは、歯やアゴ、舌、口の周りの器官や筋肉、感覚器が脳の指示によって働き、食べ物を粉砕し、唾液と混ぜ合わせ、飲み込みやすい形に整え、栄養素の吸収に備えるための動作です。
口が単に開いたり閉まったりする単純なものではなく、腐ったものが入れば吐き出し、魚の小骨をより分けたり、食べ物の風味や食感を味わうこともかむことに含まれます。
2.かむことの大切さ
かむことの第一の目的は栄養素の吸収に備えることです。
例えば、ゴマは皮が消化しにくいため、そのまま食べても栄養とはなりませんが、かむことによって消化に適した成分を取り出すことができます。
かむだけでなく、おいしさを味わう、唾液やホルモンが分泌されるなど、かむことは脳を刺激する重要な動作です。
食品ではないゴムをかんでいるだけでも唾液が分泌され、血糖を調節するインシュリンの分泌に影響します。

よく噛んで食べることはとても大切です。
よく噛むことで食事がゆっくりとなり、肥満の予防につながると考えられています。
満腹に関係するホルモンが効きだすのは、摂食後、約30分から60分と言われています。
ゆっくり食べることで、脳が満腹感に満たされて過剰な栄養をとらなくてすみます。
3.何回かめば良いか
「30回かんで食べなさい。」と言われることがあります。
実は人参とナッツで咀嚼回数を調べたら、30回前後で消化吸収に適した形状(これを凝縮力といいます)になったためだそうです。
食品や健康状態によってかむ回数は違います。
ストレスなく美味しいと感じられる範囲で、ゆっくりよく噛むと良いでしょう。
4.まとめ

大学生の頃、弟とイギリス人のおじいちゃんの引越しを手伝うことになりました。
たしか東京から逗子だったと思います。
途中、ファミレスで食事をすることになりました。
そのおじいちゃんは一口食べるたびにナイフとフォークをテーブルに置くのです。
当然、食事はゆっくりしたものになりました。
「英国紳士のたしなみか!」と感心しましたが、今思えば健康のための習慣だったのでしょう。
<参考資料>
咀嚼をそしゃくする 山田好秋 一般財団法人 口腔保健協会 2016年
日本咀嚼学会ウェブサイト sosyaku.umin.jp/
