血液について勉強しよう~血液と血管の主な病気編~


◇鉄欠乏性貧血
貧血のなかで最も多いのが、鉄欠乏性貧血です。体内の鉄分が不足し、ヘモグロビンが十分につくられないために起こります。

◇巨赤芽球性貧血
赤血球が骨髄で作られる際に必要なビタミンB12や葉酸が不足すると、赤血球のもとになる赤芽球が赤血球に発育せず、巨大な巨赤芽球となるため、正常な赤血球が減少するため発症します。

◇再生不良性貧血
骨髄の働きが低下し、赤血球や白血球・血小板などが十分に産生されなくなる難病です。赤血球の減少によって酸素不足になり貧血が起こったり、白血球の減少で感染しやすくなったり、血小板の減少で血液が固まりにくく出血しやすい状態となります。
この病気は、厚生労働省により特定疾患に指定されています。

◇溶血性貧血
生まれつき赤血球に欠陥があったり、赤血球が通常の寿命を持たず早く破壊されてしまうために起こる貧血です。

◇続発性貧血
骨髄や赤血球の異常ではなく、各種の病気が原因となって起こる貧血です。

◇多血症
貧血とは逆に赤血球数が異常に多くなる病気です。ひどい場合、血栓ができやすくなり、脳梗塞や心筋梗塞を起こすこともあります。

◇骨髄線維症
骨髄に線維が増えて、赤血球の産生量が減少したり、未成熟の血球が作られるなどの造血機能の低下が起きる病気です。

◇急性白血病、慢性白血病
血液中の白血球が異常に増える病気で、血液のがんとも呼ばれます。主に幼い白血球が増殖する場合を急性白血病、幼いものから成熟したものまですべての白血球が増殖する場合を慢性白血病と言います。また、起因となった細胞が骨髄の細胞かリンパ球の細胞かによって、骨髄性白血病とリンパ性白血病に分類されます。

◇多発性骨髄腫
骨髄の中にある白血球の一種、形質細胞ががん化し、周りの骨を破壊しながら無制限に増殖します。

◇悪性リンパ腫
リンパ組織を構成しているリンパ節、脾臓、扁桃などの細胞が悪性のものになり、増殖するものが悪性リンパ腫です。白血病と並んで、代表的な血液のがんです。
細胞肉腫、リンパ肉腫、ホジキン病などが含まれます。

◇血友病

血液を固まらせる血液凝固因子、第8、第9のどちらかが遺伝的に欠乏しているため、出血しやすく止血しにくくなる病気です。
遺伝子の関係で、血友病患者の99%以上は男性で、女性の患者はほとんどいないそうです。しかし、発症はしていなくても血友病の遺伝子を持っている女性はたくさんいるそうです。

◇紫斑病
血小板に対する自己抗体をつくり血小板を破壊してしまう自己免疫疾患、薬剤などが原因と考えられている病気です。皮膚や粘膜の出血や紫斑が全身に見られます。

◇動脈硬化症

血管が硬く柔軟性がなくなっている状態を動脈硬化と言います。動脈硬化が進むと高血圧の原因になるだけでなく、心筋梗塞、脳梗塞、大動脈瘤といった深刻な症状を引き起こすことがあります。

◇動脈瘤
動脈の壁の一部が何らかの要因で、こぶ状のふくらみができる病気です。真性、仮性、解離性の3種類があり、できた場所によって、胸部大動脈瘤と腹部大動脈瘤に分けられます。

◇静脈瘤
動脈瘤と同様の疾患が静脈で発生したもの。静脈の弁が壊れて、血液が逆流することによって起こります。下肢に多くみられますが、食道や肛門の周囲などでも見られます。

◇もやもや病(ウィリス動脈輪閉塞症)
脳梗塞、脳出血を引き起こす脳血管の病気です。血管が狭くなったり、詰まったりするため、脳の血液が不足し、不足した血液を補うためたくさんの細い血管が新しく作られることになります。この血管を撮影すると、タバコの煙のようにもやもやと映ることから「もやもや血管」と名がつけられました。原因は解明されておらず難病に指定されています。

 

<参考文献>
世界一やさしい!細胞図鑑 鈴川茂監修
新版からだのしくみカラー事典 垣内義亨監修
運動・からだ図解 免疫学の基本 松本健治監修

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