国際連合は生活習慣病対策のため5項目を設定しています。
1番目は喫煙、2番目はなんと「食塩」です。
以下は肥満・不健康な食事・運動不足、有害飲酒、心血管系疾患リスク低下ですから、食塩の摂り過ぎは健康への影響がより深刻と考えられているようです。
◆目次◆
1.食塩について
2.減塩は進んでいない?
3.まとめ
1.食塩について
食塩、塩分は、体に必要なミネラルで、味覚に欠かすくことができないものであり、食物保存のため天然の防腐剤として使用されてきましたが、冷蔵庫の普及に伴い食物保存としての役目は終えたと言って良いでしょう。
日本人の生活習慣病の一つ高血圧、成人のおよそ2人に1人が高血圧とされ、その約90%が遺伝的体質や食塩の過剰摂取・肥満・飲酒・運動不足・ストレスなどが複雑に組み合わさって起こる本態性高血圧です。
食塩の過剰摂取が高血圧の主な原因の一つであることは明らかであり、日本人の二大生活習慣病である胃がんとも強く関与しています。
1日1gの食塩摂取で1歳年をとると0.05mmHgだけ血圧が上がるとされ、日本人成人の食塩摂取量が約10gですから、毎年10×0.058=0.58mmHgずつ血圧が上がっていく計算になります。
2.減塩は進んでいない?
食塩摂取量の基準は実は年々厳しくなっています。
長い間、成人では一日あたり10g未満だったものが、2005年に女性だけ8g未満に引き下げられ、2015年から男性が8g未満、女性が7g未満となり、2020年からは更に0.5g引き下げられ、男性が7.5g未満、女性が6.5g未満となっています。
それでも世界基準と比較すると甘いほうでアメリカなどでは6g未満とされていますし、食塩の1日あたり必要量はわずか1.5gです。
日本人の食塩摂取量は1970年代におよそ14gあったものが最近は9.7gと10gを割るまで下がってきています。
ところが、この間、自動車の普及など労働・生活形態も大きく変わり、1日あたりのエネルギー摂取量が2,226キロカロリーから1,900キロカロリーへ減少していて、一定量のエネルギーを摂取したときに摂取する食塩は1,000キロカロリーあたり6g前後でほとんど変化がなく、最近ようやく減少に転じています。
減塩、減塩と言われて久しいですがあまり進んでいないように思われます。
塩分は調味料や加工食品に含まれて摂取されることが多く、知らず知らずのうちに摂取されてきたものと考えられます。
3.まとめ
「通は餃子を酢だけで食べる!」と意気って食べましたがこれはこれで美味しいです。
私たちの食文化に塩分は不可欠ですが、世界には塩分を一切使わない民族もいて高血圧とは全く無縁だそうです。
前述の国連の提言は具体的には「食塩の消費をおさえるためのマスメディア・キャンペーンと食品企業による自発的な活動」です。
個人の減塩よりも社会全体で減塩を進める方がより有効的と考えられているからです。
餃子にお酢だけではとても追いつきそうもありません。
<参考資料>
栄養データはこう読む! 佐々木敏 女子栄養大学出版部 2020年(第2版)
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