65歳以上の高齢者に起こる肺炎の多くを占めている誤えん性肺炎。正しい食べ方で予防しましょう。
◆目次◆
1.誤えん性肺炎の原因
2.誤えん性肺炎の予防
3.まとめ
1.誤えん性肺炎の原因
唾液や食べ物などを飲み込む働きを「えん下」といいます。唾液や食べ物は本来ならば食道へ送られますが誤って気道に入り込んでしまうことを「誤えん」といい、それによって起こるのが「誤えん性肺炎」です。誤えん性肺炎が高齢者に多い理由は下記の4つです。
(1)えん下障害
高齢者は食べ物を飲み込む機能が低下するため、えん下障害をおこしやすくなります。脳卒中や認知症などの影響でも誤えんをしやすくなります。
(2)せき反射働きの低下
誤えんが起こると反射的にせきをする「せき反射」により器官に入ったものを口に戻します。高齢者や脳卒中を起こした人はせき反射がうまくできないことが多く、誤えん性肺炎が起こることがあります。
(3)口の中が清潔に保たれていない
歯磨きが不十分だったり、飲み込み切れずに食べかすなどが口の中に残っているなど口の中が清潔に保たれていない状態では細菌が繁殖しやすく飲食物や唾液と一緒に気管に入るため誤えん性肺炎を起こしやすくなります。
(4)体力や抵抗力の低下
高齢者や重い病気がある人は体力や抵抗力が低下していることが多く、誤えん性肺炎を発症しやすくなります。
肺炎は日本人の死亡原因数として上位を占め続けています。肺炎による死亡の96%以上は高齢者であり、高齢者肺炎の多くに誤えんの関与があると考えられている為、誤えん性肺炎は日本の高齢者死亡原因のうち大きな割合を占めていると言ってよいでしょう。
2.誤えん性肺炎の予防
日常生活でできる方法や工夫を見てみましょう。
(1)口内ケア
丁寧に歯磨きや舌みがきをし、入れ歯のケアもしっかりとしましょう。毎食後と寝る前の1日4回行うことが推奨されているそうです。歯周病もリスクになるため定期的に歯科医院を受診しましょう。
(2)食事での工夫
食事をするときは姿勢を正し、飲み込むときに背筋を伸ばしてあごを引き気味にするとよいそうです。一口ずつ意識しながらゆっくり食べましょう。食事中にむせたり喉に食べ物が詰まっているように感じたら口の中に食べ物が無い状態で唾液だけを飲み込んで下さい。メニューも卵とじ、あんかけなどでとろみをつけると飲み込みやすくなります。口やのどに貼りつきやすい食品は形を変えましょう。食後はすぐに横にならず、2時間程は座っていることも対策になります。
3.まとめ
初期症状が風邪と似ている誤えん性肺炎。少しでも怪しいと思ったら医療機関を受診しましょう。
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