女性ホルモンと関節痛


40代に入ったころから、手の指、第1関節や第2関節に違和感が出てきました。
曲げられない・力が入らない・触れると痛いなど…
年齢と関係があるのでしょうか。

◆目次◆

1.関節

2.女性ホルモンと関節痛

3.対処法

4.まとめ

1.関節

関節とは、肩や肘、股や膝、足首や指など、骨と骨が連結した部分のことを言います。関節は、凸型と凹型が組み合わさってできていて、その周囲は関節包(かんせつほう)という組織で包まれています。
関節包の内側は、軟骨や滑膜で守られて、関節の動きを滑らかにする潤滑油の働きをする滑液が分泌されていて、これによってなめらかな動きが可能になります。

2.女性ホルモンと関節痛

40代、50代以降、朝起きた時に手の指関節がこわばって握りづらい、痛くて指が曲げにくい、軽くしびれているなど、小さな関節に症状が現れたりしていませんか。
女性の更年期以降の手のトラブルとして、変形性関節症(ヘバーデン結節、母指CM関節症など)が挙げられます。変形性関節症の原因はよく分かっていないそうですが、閉経後4年以内に60%の女性が、何らかの手の症状を経験するという報告があるそうです。
主な症状・・・関節の軟骨がすり減る、骨の変形、手の痛みや腫れ、動かしにくさなど

女性ホルモン(エストロゲン)の減少
女性ホルモンであるエストロゲンの働きによって血管の柔軟性、血糖値などの調節、骨密度、膀胱機能などがコントロールされています。このため、エストロゲンが減少することでさまざまな疾患が発症すると言われています。
そのうちの1つ、関節痛もエストロゲンの減少が関与しています。
関節の周囲にある結合組織においてエストロゲンは合成されていて、エストロゲン受容体は関節軟骨、軟骨下骨、靭帯および滑膜を含む全ての関節組織に存在していて、軟骨の成長を促進したり、軟骨の強度アップや筋力アップ、滑膜の鎮痛効果などの役割があります。
ところが、エストロゲンの減少により、関節を支える筋肉や軟骨の衰え、関節内の水分減少、関節の炎症が治まりにくくなる、更に血液の循環が悪くなったりすることによって、関節の痛みや腫れを引き起こす変形性関節症になりやすいのでは言われています。
関節の炎症が治まりにくくなる、更に血液の循環が悪くなったりすることによって、関節の痛みや腫れを引き起こす変形性関節症になりやすいのでは言われています。

▽関節リウマチ
自己免疫の異常にともない、関節に炎症が起こり、痛みや腫れが生じ放っておくと関節が変形してしまう病気が関節リウマチです。原因の多くは、関節内で滑膜が異常に増殖し、軟骨が破壊されることと考えられていますが、発症にいたる詳しい原因についてはわかっていないことも多いそうです。また、関節だけでなく、心臓、肺、腎臓など全身の器官に合併症がおこるといわれています。
関節の痛みなどの症状は、エストロゲンの減少によるものかどうかの見分けがつきにくく、早期に検査をしてリウマチかそうでないかを診断してもらうことが大切です。
=リウマチの主な症状=
関節が腫れて、痛みをともないます。手首や手足の関節で起こりやすく、左右の関節で同時に症状が生じやすいことも特徴です。また、熱が出たり、疲れやすい、食欲が無いなどの症状があらわれます。関節の炎症が肺や血管など全身に広がることもあります。

3.対処法

更年期による関節痛はエストロゲンの減少によるものなので、ゆらぎが落ち着いてくるとそのうち症状も和らいでいきます。
食事や運動、薬療法など、自分の症状に応じて選択していきましょう。

▽痛む部分を温めてマッサージ
痛みがある場合は、患部を温めて血行をよくすると痛みが和らいでいきます。(関節の痛みは冷えると悪化するそうです。)湯船で温まりながらマッサージをすると効果的。マッサージには基礎代謝を高める働きがあるので、続けて習慣にしましょう。また、洗面器を使ったハンドバスで温めるのもおすすめです。アロマオイルをたらして、香りで脳までリラックス。締め付け感のないサポーターで関節を温めるのも効果があります。

▽痛みが和らいだら関節を動かす
痛みを感じているときは、無理をしないほうがいいのですが、痛みが和らいだらできるだけ動かしましょう。関節は動かさないと固まってしまい、筋肉も衰えて弱くなってしまうからです。適度に動かせば、関節まわりの血行がよくなり、筋肉も徐々に鍛えられることで、結果的に痛みの予防になります。

▽ショウガで体を温める
血行をよくするには、体の中から温めるのも効果的。温め食材の代表・ショウガを活用しましょう。すりおろしショウガをスープや味噌汁、紅茶などに入れるとお腹からポカポカしてきます。ショウガには血行を良くするだけでなく、関節炎を和らげる効果もあり、痛みが強くなりがちな寒い時期に積極的に取り入れたい食材です。

▽コラーゲンやヒアルロン酸をとる
関節をスムーズに動かすには、潤滑油の働きをするコラーゲンやヒアルロン酸をとると有効です。どちらも手羽先や豚足に多く含まれています。質のよいものを摂りましょう。

▽イソフラボンを取り入れてみる
エストロゲン様作用のほか、抗炎症作用が確認されているアグリコン型イソフラボンを食事やサプリメントから摂ってみましょう。

▽オメガ3脂肪酸を摂る
炎症を抑えてくれるオメガ3脂肪酸を豊富に含む青魚がオススメです。逆に、炎症を起こす油として知られている、トランス脂肪酸、紅花油やコーン油などのオメガ6脂肪酸を多く含む不飽和多価脂肪酸の油は避けるようにするとよりよいでしょう。

▽ホルモン補充療法(HRT)
エストロゲン(卵胞ホルモン)を補充する療法です。

痛みが軽減されるとされていますが、効果に関するデータはまだまだ少ないのが現状です。

4.まとめ

関節痛に伴う手指の変形は、更年期以降のすべての女性に必ず起こるわけではないそうです。特に母親に変形があった人が多く、エストロゲン受容体の数や機能といった体質が引き継がれているからではと考えられています。

<参考コラム>
身体の不調・それとも更年期?症状を知って、心身の変化と向き合おう。
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