声を育てる

私たちは言語の性質上、猫背・喉声で歌が苦手な人が多いそうです。
また、歌の上手・下手は天性のものでなく、その後の生活習慣(発声習慣)による影響が大きいそうです。
このため、声は意識して変化させることができると考えられ、もしかしたら歌が上手くなるかもしれません。

◆目次◆

1.発声のしくみ

2.歌うための呼吸

3.「息の支え」の練習

4.まとめ

1.発声のしくみ

声は吐く息(呼気)の圧力で声帯をふるわせ発生します。
肺に保たれた空気が気管を通り声帯をふるわせ、喉頭で空気振動に変えられ、この空気振動が喉頭腔、喉の奥、口腔、鼻腔、副鼻腔などからなる空間で共鳴して音声になります。
声帯から鼻腔、口腔までの部分は「小さな楽器」にたとえられこの形状が声のひびきを特徴づけます。
中でも舌と喉頭蓋(呼吸時に起き上がり飲食時に気管に蓋をする)の働きが声の響きや音色に影響を与えます。
舌の形態の変化により共鳴に必要な複雑な空間の変化が作り出されます。
喉頭蓋が立ち上がるためにも舌全体が口腔の全部に丸く盛り上がるかたちが必要でこれにより声帯の振動が効果的に共鳴する声が生み出されます。
歌が上手な人は「小さな楽器」で生み出された振動を、頭蓋骨や胸骨、脊椎などを通じ体全体「大きな楽器」に上手に共鳴させています。

2.歌うための呼吸

歌うための呼吸は深呼吸と違い、腹式呼吸が中心ですが素早く吸ってゆっくり吐くようにします。
歌うためには微量で安定した空気の流れ「息の支え」を長い時間作り出すことが必要です。

3.「息の支え」の練習

発声練習は多岐にわたりますが「息の支え」の練習を一つだけ。
・先ず猫背にならないよう意識して、壁に踵、お尻、肩甲骨、後頭部の4点が接触するように立ちます。難しい場合は踵だけ少し前に出します。
・この姿勢で素早く呼吸してお腹の緊張を保ちながら長くなめらかに息を吐きます。
慣れてきたら子音の「S(シ)」を発声します。
体全体で響いているのが理解できると思います。

4.まとめ

発声の基本も良い姿勢で、良い姿勢は健康の共通事項です。
歌を上手く歌う、柔らかく響く声を得るには努力が必要と思いますが、健康のためにも発声練習は良いと思います。

<参考資料>
<声>をそだてる 栗林文雄 株式会社一麦出版 2014年